「龍が如く維新！」の描く歴史のｉｆ

「龍が如く維新！」を絶賛プレイ中である。

シリーズのスピンオフ的な位置付けの本作だが、しばらくプレイした結果はシリーズ内でも屈指の出来ではないか、という感想。
ゲームとしては安定の面白さだが、それ以上にストーリーがアツい。

主人公は坂本龍馬。
彼は幼い頃、上士に家を焼かれて独り身になったところを、土佐藩を変えようとする吉田東洋に拾われた。

共に育てられた武市半平太と3人で、いよいよ土佐の狂った身分制度を変えるクーデターを起こそうとしたその時、吉田東洋は龍馬、武市の目の前で覆面の男に斬殺されてしまう。

東洋のそばにいた龍馬は東洋殺しの犯人として追われる身になり、土佐を脱藩。

一年後。
坂本龍馬は「斎藤一」と名前を偽りながら、京の町で暮らしていた。

その目的は吉田東洋を殺した覆面の男を探し出すこと。
唯一の手がかりは、覆面の男が使った剣術……「天然理心流」。

調べによって、京の町を騒がす新撰組の幹部連中が天然理心流の使い手だと知った龍馬は、自ら新撰組に入隊することで覆面の男に迫る。
新撰組三番隊隊長、斎藤一として……。

「坂本龍馬＝斎藤一」という設定が、非常に面白いことになっている。

現在の私は新撰組に入隊したくらいのところだが、これからのストーリーもたまらなそう。

偽名で入隊したから、周囲との緊張感が絶妙。
史実として日本を動かしたもう一人の「坂本龍馬」の存在。
仲違いした武市半平太の真の狙いも気になる。
新撰組のメンバーも、誰も彼もクセが強い。

なにより新撰組が「ドス黒い闇を抱えた敵」というのがいいですね。

大河ドラマも面白かったが、実際の新撰組って「龍が如く維新！」で描かれるような、狂った集団としての一面もかなり強かったのではないかなーと思う。

ストーリー以外にも、幕末の京の町をただ廻るだけで楽しい。
町の甘味処でぜんざいを食べて看板娘と仲良くなったり、絡んでくる野盗を返り討ちにしたり（新撰組の羽織を身に付けてる人間に手を出すのは意味分かりませんが）。

シリーズファンだけでなく、日本が変わっていく幕末という時代が好きな人にもオススメしたい一本だ。

心の雑草