心の雑草

「げ」と申します。心の雑草を抜いては肥料に変えていくブログ。

「劇場版ペルソナ3 第4章」感想

やっとというか、ついにというか、映画としてのペルソナ3もフィニッシュです。

映画は4部作で、こうして観終わってみると割と綺麗に起承転結していた感じ。
ただ原作であるゲームの方に思い入れがあればあるほど、この最終章への満足度は弱くなるんじゃないか?と思いましたな。

映画というコンテンツが限られた時間内での決着ということで、本来ならたっぷりあるイベント群が強引にまとめられていた感が否めないという。
ツイッターなんかの評判見てると手放しで持ち上げてる人が多いっぽいんだけど、そんな風に素直になれない出来だったと思います、個人的には。

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おそらく映画では主人公にフォーカスしていたんだと思うんだけど、そのせいか仲間たちのペルソナ進化イベントがことごとくダイジェストという。マジっすか感がすごい。
個人的にはペルソナシリーズって少年少女たちのジュヴナイルだと思ってまして、3に関しては主人公が特別な存在なのは分かるんだけどそれに関わった同年代の仲間たちの物語でもあるわけです。

そういう横糸があって、そこに「ニュクス降臨による世界の滅び」っていう縦糸が絡まっているのがペルソナ3だと思ってたんですよ。
まあ3章の終了時点で「あれ?まだ順平しか覚醒してないけど間に合うの?」という不安はあったけど案の定端折ってきたなーと。


1月に関してはいきなり31日のタルタロス登りきるところから。
「ここは俺たちが食い止める、先に行け」のパターンで、なんとニュクス・アバターとタイマンで戦う主人公。ここも個人的には違和感が凄かったんですよねえ。
ここって仲間たちみんなで戦うから意味があるのかなあと思っていた。BGMも「全ての人の魂の戦い」だったし、ゲームでは。

というか映画版、ラストバトルのBGM入れ替わってて驚き。
ゲームでは実質ラストバトルのニュクス・アバター戦で「Burn my dread」が流れ、仲間たちの声が聞こえて食いしばりまくるイベントバトルのラスボス戦の部分で「全ての人の魂の戦い」が流れるという逆転仕様だった。

映画の演出的にはこの方が良かったのかなーと思う。
どうも「感動」を押してる感じの最終決戦だったし、そういう意味では「全ての人の魂の戦い」のほうが燃えるっちゃ燃えるし。


で戦いが終わってのエンディングは、どうも原作以上にグレーな終わり方だった気がする。グレーというか希望色強めというか。
この後主人公の生命活動停止することがあまり匂わない作りだったかなーと。


どうなんだろう。
どうにも映画になってメッセージ性がだいぶ弱くなってしまった気がした。
荒垣先輩とかチドリが死ぬところは結構ディープに命と向き合うような作品だったと思うんだけどなあ。


ゲーム未プレイで映画観て感動したって人、一回ゲームの方やってみてほしいっす。