織田信長の生涯において、外交的な状況まで含めた最大の危機は信長包囲網(武田信玄生存時)なのかなあと思いますが、局所的にマジで命が危なかったのは今回描かれるであろう金ヶ崎からの撤退かなあと思います。
まあ、ここを切り抜けられなければ信長包囲網も何もなかったという意味では、やはり信長にとって一番ヤバかったのは金ヶ崎かも……。
杉谷善住坊による信長の狙撃も、この金ヶ崎の退き口の後の帰路でのことですし。
ちょっと余談。
杉谷善住坊は、文献などに名の残る「世界最古のスナイパー」としてマンガ『ゴルゴ13』のエピソードにもなっています。
このエピソード『史上初の狙撃者 ザ・ファーストスナイパー』がかなり面白くて、杉谷善住坊はなぜ信長の狙撃に失敗したのか?
依頼主である杉谷善住坊の子孫は、ゴルゴに仕事の条件として「杉谷善住坊が用いたという火縄銃での狙撃」を提示、ゴルゴもそれを了承します。
数百年の時代を超えて、ゴルゴ13による答え合わせが行われるストーリー展開が歴史好きにもたまらない作品ですよ。
「浅井長政、謀反にございます!」
柴田勝家の報告からスタートの今回。
実際問題、この時の浅井長政はどういう心情だったのかは非常に興味深いところです。
ドラマや創作上では父・久政と家臣団を説得できなかった形で描かれることがほとんどで、今回の大河でもそのような展開。
実際にはどうだったんでしょうか。長政が自らの意志で謀反したんですかねえ……?
「あり得ん。朝倉が流した偽情報だ」
と判断する信長ですが、この辺りは一般的なイメージとはやっぱり逆。
お市からの小豆袋の真意を否定するのが信長で、その真意を解釈するのが木下兄弟と竹中半兵衛という形は新鮮ですね。この辺一撃で信長が見切るイメージ。
「長政ァァァ!!」
激昂する信長。良いっすね、今年の信長の良いところはこういう二面性というか。
今年のタイトルの「兄弟」が絡むと、普段冷徹・冷静な判断の信長が壊れてしまうのが味わい深いんですよね。
そんな信長の心を落ち着かせるのは秀吉である。
自らの足を刀で貫き、その上で「自分は動けないので殿を努めます!」と宣言だ。
徳川家康からもらったただの痒み止めで、足の痛みが治りそうな展開の秀吉。
今年の家康、終始コメディリリーフなんですかこれ?
前田利家の部下から精鋭が殿軍にメンバーイン。
明智光秀の「お前が生き残って、信長と義昭の仲を取りなせ」は光秀なりの小一郎への応援メッセージだよな……。
唯一ガチでこの状況をどう突破するかを考えていたのは竹中半兵衛だ。
「戦とは、あと先のことを考えてするものです」
ここで先週ラストで書いていた地図が効いてくる。というか、あの時点で半兵衛が浅井の謀反を見抜いていたという恐ろしい予見能力ね。
うーん、竹中半兵衛の軍略がすげえキレキレ。
味方の逃走を防ぐための策まで仕込んでいる。
竹中半兵衛という男の唯一の弱点は、仲間を信じることができないってことですかね。これ本人のスペックが周囲よりあまりにも高すぎたゆえの弊害ですね。
斎藤家にいた時に、この辺の諦念が身についちゃったんだろうな。
いよいよ殿としての戦が始まります。
小一郎も優秀なので、半兵衛の策を理解した上で「自分が殿の中の本当の殿」を行う必要性があることを理解しているという。
やっぱりこういう局面ならゲリラ戦っぽい戦い方をするしかないわな。
あっ、公方様それは……。
信長が大ピンチなことを知って、その信長が嫌っている新元号・元亀を採用することを決定してしまう。
この後信長が生存してしまうのがどう考えても関係性最悪なんだよなあ!せめて信長がなくなったことを確認してからにしましょうや……。
半兵衛の策により朝倉は食い止めたが、そこに浅井軍が迫る!
「もう全ての策は出したので、浅井とは死に物狂いでガッツで戦え!」を半兵衛が言うのはアツいな。
万策尽きたところで、明智光秀の救援が来るのもまたアツいな……。
足利義昭の前で顔を上げた信長がマジで怖いです。
こういう表情だけで複雑な信長の心情を描き出すの、小栗旬の凄さだなあと思います。
この時の信長は、足利義昭が元号を変えたことを既に知っていたのかとかその辺まで考えると非常に面白いですね……。
ああ、なるほどね……。
今年の明智光秀、ここまで足利義昭に対する忠誠心が高いのにどうやって信長家臣になるのかと思っていたけど……。
足利義昭の命令によって信長家臣になるのか。これはいいですね。足利側の間者としての光秀ですか。
徳川家康、得体の知れない木下兄弟に恐怖を覚える。
前回「あれ、誰?」と言われた秀吉が、今回の金ヶ崎の殿生存を知ったことでついに家康の要警戒人物に昇格だ。
次回「姉川大決戦」。
今回はたっぷり戦を描いてかなり面白い内容でしたが、次週は早速信長のカウンター、姉川の戦いです。
今回と違って、広い場所での大規模な合戦となるはず。
どのように姉川の戦いを描き出すのか楽しみです。

