心の雑草

「げ」と申します。心の雑草を抜いては肥料に変えていくブログ。

刃牙道 第183話「立ち会いの継続き」感想

刃牙2倍祭りの2話目。
顔面思いっきり蹴った後は……。

〜今週のあらすじ〜

「蹴ってみた」
前回の刃牙との戦いにおいて、蹴り技の愚を説いていた武蔵。だがその後の戦いを通して学んだ彼は、「転(こ)けない相手には有効」と改める。加えて範馬勇次郎との戦いによって、金的を狙う際には剣よりも有用であることも。
本部は向かい合う武蔵と刃牙に、かつて自身が止めた武蔵対勇次郎の継続きを見る。
武蔵の脱力からの急接近、それを止めるように打撃を加える刃牙。その動きはかつて習得したゴキブリ拳。

スポンサーリンク


今回の武蔵による蹴りは、宮本武蔵が現代格闘技に少し順応したということでしょうか。
「蹴ってみた」ってユーチューバーみてえだな。


本部は遠くからその様子を見ながら「止めない」宣言。
うーん……「守護る」はどこ行ったんだろう。というか、どう解釈すれば。
仮にこの戦いを止めない結果、刃牙くんが命でも落としたら結局守護れてない。というか、本部以蔵が直接武蔵と戦った後は守護る気がゼロの本部。
怪我して動けないことを差し引いても、大量の警察官とかやられてるんだけど……そのへんどう思ってんだろうなこの人は。


さて、武蔵の動き。
膝を抜いて体重を落下させ、それを踵で受けて前進エネルギーに転換して……というのは、古流武術でいう縮地法でございます。
最近嫌な感じで話題になった「るろうに剣心」に出てくる瀬田宗次郎の技として一躍有名になったと思う縮地だけど、これは一応実在する。

宗次郎のは異常な脚力によるものなので全く違うものなので論じませんが、武術としての縮地法は高速移動ではなくて、最高速度に達するまでの加速のプロセスをなくし瞬間的に最高速度で動き出すため、相対する側が着いて行けずに、結果速い……みたいなことです。ちょっと説明ムズイ。
筋力に頼ると不可能な動き。だから膝を抜くという脱力と重力を利用することで加速というモーションをなくす。

民弥流居合術で有名な黒田鉄山先生が「等速度運動」として説明しているのも、縮地的な動きがあってこその話だと思います。等速度運動と言いながら、あの人の居合速すぎて見えないから。つまり動きのはじめから最速で、その速度で等速度運動している。


刃牙のゴキブリダッシュも、読んでた時から「ああ、これ縮地法か」とは思ってました。
縮地法対決は刃牙に軍配が上がり、武蔵はダウン。

挨拶がわりのお互いの攻撃が当たり、さあここからどう展開するか。……気がついたら縮地法のことばかり書いていた。