早速観てきました、ダニエル・クレイグ版ジェームズ・ボンドもこれで4作目ですかね。
カジノ・ロワイヤルとかスカイフォールでは、ピアース・ブロスナンの演じていたボンドとはテイストの異なるタフ&ワイルドを前面に押し出してきたダニエルボンド。
そんな中で今回の新作「スペクター」では、ジェームズ・ボンド像の原点回帰がキーワードだったように思います。
気の利いたオシャレなセリフ。ボンドガールとの甘い駆け引きや最新のボンドカー。
物語のメッセージ性を追求したのが前作「スカイフォール」ならば、今作「スペクター」は全体に007らしさが散りばめられたエンターテイメント性を追求した作品だったのかも。
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舞台はメキシコ、イタリア、オーストリア、モロッコ、アフリカ、そしてイギリス……と、毎度のことだけど世界中を駆け回るジェームズ・ボンド。
ダニエルボンドの作品は一話完結じゃなくて前回の話からの続編になっていて、今回も前作「スカイフォール」で世を去った先代のMが遺した遺言のようなビデオレターが物語の発端になっている。
カジノ・ロワイヤル。
慰めの報酬。
そしてスカイフォール。
これまでのダニエルボンドが戦ってきた相手は、全てある巨大な組織のメンバー。
その組織の名前こそが「スペクター」。
そしてその組織の頂点に立つ人物は、ジェームズ・ボンド自身の過去に密接に関わる者だった……。
そしてこのスペクターって組織の力はメチャクチャ大きくて、ボンドの所属するMI6も圧力がかかって解体されかかる。
ボンド自身の戦いと、そんな暴走気味のボンドに振り回されつつもMI6存続のために戦うM。そして終盤にこの二つの戦いが一つに収束し、それまで仲が悪い感じだったボンドとMの歯車が噛み合うのとかもたまりません。
言ってみればダニエル・クレイグが演じるボンドの物語の決着のような物語であり、実際エンディングも「これでダニエルのジェームズ・ボンドは最後だぜ!」みたいな気配を匂わせるんですけど(ダニエルのボンドが一番好きなんでもっと観たいんだけど!)。
マネーペニー、Q、そして新しいMといったスカイフォールからのメンバー達も大活躍。特にベン・ウィショー演じるQが相変わらずいい味出してます。
観終わった後に改めて聴く主題歌もまた切ない感じで。
ダニエル・クレイグのボンドはどれもこれも面白いけど、終わった後のスッキリ感とか「ボンドらしさ」なんかを強く感じられるあたりは、広い人にオススメできる007かもしれない。