まあ自分の旅行、泊まりで行く場合はまず間違いなく一人なので、改めて「一人旅」と書くのもちょっと違和感があるんですが……。
やっぱり自分の行きたい・見たい・食べたいを、他人に縛られずに謳歌したいのですよ。

仙台から福島駅まで、今回は新幹線を利用しました。新幹線だと20分ちょっとで福島に到着してしまう速さ。
福島駅で福島交通飯坂線に乗り換え、終点の飯坂温泉駅に到着です。この福島〜飯坂温泉駅間の方が仙台〜福島間より時間がかかったという衝撃ね。
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まずは旧堀切邸というものに向かいました。



こちらは江戸時代から続くこの地の豪商・堀切家の旧家だそうです。
実際かなり大きなお屋敷。この堀切家、どんどん商いの種類も増やして拡大。
衆議院議長を長年勤めた堀切善兵衛や、昭和期には貴族院議員や東京市長を務めた堀切善次郎なども輩出しているすごい一族でした。

飯坂温泉エリアの観光拠点的なポジションとして整備されたらしく、なんと観覧料は無料。さらに敷地内にはこれまた無料の足湯があります。飯坂温泉に来たら、初手は旧堀切邸が安牌かもしれません。
ここから早めの昼食。「麺飯酒家 万来」さんへ。


飯坂温泉というか福島というか、円盤餃子が有名だということなので餃子目的で入りました。
円盤餃子を頼むと餃子22個になってしまい、さすがに一人では食べられないのでラーメン+お得なセット餃子で注文。
意外なことにラーメンが普通に美味くて、一方で餃子は個人的にはあんまり好みではないタイプで。美味しいのは美味しいんですが、普通でした。
見た目でも分かりますが、カリッと揚げ焼きにしたようなタイプで食感は良い感じ。一方で餡はすごく細かい挽肉で、野菜の食感も肉の食感もほとんどないような具合でした。味も大人しかったので、普段は何もつけずに餃子を食べる自分もタレを付けて食べました。
餃子に関してはお店ごとに全然違うんですかね?他のお店のも食べてみたいところですが、宿を夕食付きで予約してしまったので残念。
腹ごしらえをしたところで少し離れた「福島片岡鶴太郎美術庭園」へ。

庭園もありますが、多分本題は片岡鶴太郎氏の作品が結構な数見ることができる美術館部分。
建物面積としては狭いですが、展示されている絵画・焼き物などの密度が高めなので満足度がかなり高いです。
色使いや筆使いのダイナミズムは、頂いたパンフレットに書かれたようにまさしく「天衣無縫」。他のお客さんがいなかったのが不思議なくらいです。個人的には是非見たほうがいいと思いました。鶴太郎さん、魚をモチーフにした作品が多い気がしたので魚が好きなのかな。
ここからは旧堀切邸の近くまで戻ってきます。
目的は共同浴場「鯖湖湯」さん。

飯坂温泉にはいくつも共同浴場がありますが、その中でも鯖湖湯は飯坂最古とされていて、松尾芭蕉も入ったと伝えられています。
入ってみると結構びっくりで、脱衣所と風呂場の境目がありません。加えて天井が高いので、トータルですごく開放的な雰囲気の浴場です。
結構温度は高め。そもそも飯坂温泉は温度が高いことで有名っぽかったので、多少覚悟はしていましたが肩まで10分浸かるのは結構難しい温度です。腰までにしたり、一回浴槽から出たりして上手く付き合っていきましょう。
泉質は無色無臭でしょうか。短めの入浴ですが、身体はポカポカ温まりました。
チェックイン時間まで少々持て余してしまったので、そのまま鯖湖湯の向かい側にあるカフェ「oncafe」さんで。温泉+カフェというネーミングなのかな。
店内はちょっとレトロモダンなムード。飲み物だけというのもアレなので、せっかくだから本日のスイーツセットにしました。

ガトーショコラとアイスティー。すっげえオシャレな感じのものが出てくる可能性も構えていたんですが、ケーキもドリンクも良い意味でシンプルな見た目で出てきたので、男の一人客としては少しホッとしたりして。
気を衒っていない真っ直ぐな、ちょいねっとり系ガトーショコラ。観光地的な側面もある飯坂温泉でこういうストロングスタイルなカフェに当たったのは、個人的にはむしろ当たりな気がしました。
時間も程よく調整できたところで宿へ向かいます……。
お宿の話はまた別の記事にて。