失脚した田沼意次の代わりに、書によって戦うことを宣言した蔦重。
分かる人には分かる形で、出版した作品の中で松平定信の政治を皮肉る、そんな戦い方がどんな影響を与えるのか……?
……というところで、ちょっとGoogleさんで事前に今回のあらすじを予習してみました。
どうやら一見田沼時代を下げつつ、定信を持ち上げたように“見える”『文武二道万石通』は大ヒットしますが、その真意は読者に伝わらずそのまま「定信を持ち上げる作品」として売れてしまう様子。
それどころか定信本人もそのように受け取り、調子づいてしまうようです。
売れるのはいいけど、これじゃあ戦いを挑んだ蔦重的には納得いかないよな……。
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思いっきり定信が「蔦重大明神」とか言って大喜びしているという。
勢いづいた定信は、学問の先生を召喚。湯島聖堂とか出てきましたね……。
一方で蔦重の方も大ヒットで大変なことに。製本が間に合わないレベルですか。
「世の流れが変わるんじゃねえですかねえ」という蔦重ですが、直前の松平定信の様子を見るに、蔦重の望んでいない方向に変わるよね、これ……。
やっぱり売れている黄表紙、蔦重が込めた皮肉が理解されていない。
ハイクオリティなのにお買い得な歌麿の狂歌絵本も、倹約を敷いた定信のお陰という話に。
蔦重が仕掛けた戦略は、むしろ裏目に出てしまっていますな。からかってるのが伝わらないって致命的です。
というところで、ここで歌麿の掘り下げパートですか。
絵が描けなくなって絶望していたところをほんのり助けてくれた女性と再会。耳の聞こえない女性、きよさんです。
ここで彼女の絵を描きたいってのは、歌麿的にも特別な女性だな。なんだか蔦重との関係もビジネスライクになってきたところで、新しい展開。
自分の作品が一番売れてないことで拗ねる春町先生、安定です。
自身の殿との会話、さらに町の散策で大きなヒントを掴みます。ここで春町先生覚醒ッ!
……というところで、田沼意次が逝去。
ここで松平定信がイカれたこと言い出しましたね。田沼意次の葬儀に投石することを許可するのはさすがに異常だろ。
やっぱり今年の大河、松平定信だけ極端にレベルの低い人間として描いてませんかね……。
そしてここで石燕先生!
今回各パートが目まぐるしいな。雷の鳴り響く夜に、石燕先生は何を見たのか?
そういや徳川家斉、オットセイ将軍でしたね……。
「私は徳川の血筋の子供をたくさん作るので、政治は定信がやれよ」ですか。まあそうね……。
そもそも徳川家康が作った江戸幕府のシステムが、根本的に「トップが誰でも政治が回るシステム」だから、これで正解ではあるんだけど。
一橋治済と松平定信、協力体制ではありながら思想が絶対的に噛み合っていない関係なのが面白いですね。
いや、まあ面白くないけど。めちゃくちゃピリピリして怖いけど。
おいっ!石燕先生がしれっと他界してるし!
座ったまま、雷を起こす妖を描いて亡くなりました。その絵は何か平賀源内に似ていた……。
そこからの歌麿が所帯を持つ宣言です。
おきよさんと所帯を持つって話、ちゃんと歌麿が自立したいって話なら蔦重も歓迎ですね。
しかも更なる成長した歌麿は、あの時どうやっても描けなかった笑い絵を描けるようにまでなっていた。
歌麿を当代一の絵師にする。
それは蔦重だけではできなくて、おきよさんが必要だったわけですか。
さて、春町先生渾身の作品の草稿が完成。
しかし今回のはあまりにからかいが過ぎて、マズいのではないか……というおていさんの忠告です。
春町先生、割と真面目に作品を用意してきた。今の政治を諌める想いすら込めていて、そこまでくると皮肉どころが無礼にすら当たるのではないかというレベルです。
おっ、蔦重の兄貴が「定信、恋川春町の大ファンだってよ」という情報を持ってきました。
じゃあ出版するよって感じですか、これ。
次回「鸚鵡のけりは鴨」。
これは……やっぱりやり過ぎちゃったか?今回のラストの時点で、凧の紐が切れて落下するのが不穏すぎる……。
