心の雑草

「げ」と申します。心の雑草を抜いては肥料に変えていくブログ。

【選挙】投票先の考え方

参議院議員選挙も目前に迫ったところで、ちょっと真面目に選挙のお話。本当はもっと早く書いた方が良かった気もしますけどね。

選挙

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  • 山内 和彦
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今回は、自分が投票先を決める際に考えていること・気を付けていることを書いてみます。
手前味噌ですが、それなりに現在の日本の選挙の現実に即した思考だと思うので……読んでみて思うことがある人は、何かしら参考にしてもらうなり。
逆に即してないだろと思う人はこの記事を反面教師にしていただくなりしてもらって。

正直なところ特定のいくつかの政党が、これから書くことに沿うとまるで支持できなくなるんですが……そしてそういった政党がじわりと支持を伸ばしていることに対する危機感みたいなものも込みで書いていきますよ。
具体的な政党名はなるべく出さないように書きますが、特定の政党に対する批判っぽくなってる部分は出てきちゃうと思うので(自分の考え方に則するとその政党は全面的にナシなので)、そこはご理解ください。支持者の人には申し訳ないですけど……。

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支持政党のダメなところも答えられますか?

基本的にどの政党もいいところと悪いところを併せ持っており、我々有権者はその両面を見た上でどこに投票するのかを決定するべきです。

例えば自民党なら「この状況で減税をしないで給付金で凌ごうとしてるのは納得できないが、国防に関して考えると自民党のこれまでのノウハウや経験値がないと今の世界情勢的に正直怖いなあ」とか。
参政党なら自民党とは逆で「減税を打ち出しているのはいいが、この前の党首の話では国防に関しては何もわかってなさそう」とか。

それぞれの政党の加点ポイント・減点ポイントをちゃんと見た上で「この政党が一番マシかもな……」で選択するのが現在の日本の現実であり、もっというと「この政党は力を拡大させちゃダメだろ……」で他のまだまともな政党に票を入れるのが日本の現在です。悲しいけどね。
もし特定の政党を支持しており、悪いところが全く見えずに全面的に支持しているとしたら……おそらくその人は、前提として見たいものしか見ておらず調べることが足りていません。

そして政党側も、支持者を増やすために世間的にウケの悪い政策の部分は宣伝しません。当たり前ですが。
だから我々は、街宣車や街頭演説で「言わないこと」の方もちゃんと注視しないといけないわけです。
ある政党に票を入れようと決めたときに、あなたは「その政党の悪いところ」もちゃんと説明できるでしょうか?

そしてここからが一番重要で、どの政党も多かれ少なかれそういう「自分で調べない・考えない人」を票田として“利用”しようとします。
それどころか個人的な感触として、いくつかの政党はそういった「自分で考えない(考えられない)人」を取り込みやすい構造の政策を打ち出すことで票を伸ばそうとしています。
そういう支持者が多い政党は、言っちゃ悪いけど新興宗教めいてくるので支持者の温度感も見た方がいいですね。批判することなく全肯定している人が多いから、やはり異質に見えるはずです。

感情と現実は分けて考える

2点目。
政策を見て「これはいいですね」なんて思うことはありますが、その政策は本当に実現可能性があるものでしょうか?

分かりやすいのは消費税ゼロ政策でしょうか。
もちろん我々国民からすれば、消費税がゼロになるのは大歓迎。
ただしそれを実行したとき、国政に使われるべきだった消費税分の代わりの財源はどうやって用意するのか?
あるいは消費税によって賄われていた政策をスリム化するのでしょうか?
消費税ゼロを掲げている政党の「消費税をゼロにした後」の話まで聞いたとき、それに納得できるでしょうか?そしてそれは現実的にできそうな話でしょうか?

そこまで考えないといけないし、そこまで考えるということが「感情と現実を分ける」ということです。
「消費税ゼロなら最高じゃん」は感情でしかない。
「消費税ゼロにしても本当に大丈夫なの?他の部分で破綻しない?」というところを調べたり考えたり、むしろその政党のその部分をちゃんと見るのが現実です。

旧民主党政権はいい反面教師だと思っています。
多数のマニフェストを掲げて政権交代を成し遂げた民主党ですが、それらのうち達成できたもの・できなかったものをちゃんと見てみるのがいいかなと。
意外とマニフェスト達成率自体は悪くないんですが、一方でデカいマニフェストに関しては当初「用意できる」と言っていた財源が用意できなかったことで破綻しています。
それどころか財源確保をしようとしたのかなんなのか分かりませんが、当初そんなことを言っていなかった消費税増税に舵を切ったのは民主党政権なんですよね……。

「できたらいいね」を山盛りに提案して政権交代をした民主党政権ですが、現実は「財源の見積もりが甘すぎてできませんでした」という結果でした。
感情と現実、ちゃんと分けて考えないとダメです。

基本は批判的視点から

ということでここまでのまとめ的な最後のチャプター。基本は「批判的視点」の徹底にあります。

現実的な話として、今の日本にまともな政党は正直ないと思ってかかった方がいいです。
確実に全ての政党にダメポイントは存在しており、どちらかというと「そのダメさがまだマシなところ」を選ぶ形にならざるを得ない。
そういう意味で、まず各政党のダメなところをちゃんと見るために批判的視点が必要になります。
この批判的視点が獲得できないと、宗教みたいに特定の政党にハマることにもなりかねません。

そして現実に則して考えるために必要なのもまた批判的な視点。
耳触りのいい政策を打ち出している政党があったとして、その政策は本当にできることなのかをちゃんと考える際に、まず「批判的視点」がないと引っ掛かることすらできないですからね。


とにかく「ちゃんと自分で調べて・考えて投票先を選べているか?」ということを自分自身にちゃんと問いかけた上で投票先を決めましょう。
投票日はまもなく。当日行けない人は「ちゃんと調べる・考える」をした上で期日前投票しましょうね。

あと地味に、その候補者の掲げている政策がその人の政党の政策と異なっているパターンも存在するので、そこまで調べるのも大事です。
政党はいいけど「この候補者個人レベルではダメでは?」っていうのもいますからね。