心の雑草

「げ」と申します。心の雑草を抜いては肥料に変えていくブログ。

光る君へ 第47回「哀しくとも」感想

旅先の太宰府から移動しようとしていたまさにその時、刀伊の入寇に巻き込まれる藤式部。
その中で周明は矢に射られ、命を落とします。

ところで前回の刀伊の入寇、放送後にはSNSで結構な反響がありました。
今年の大河ではこうした戦のようなシーンはないだろうと思っていたところに、刀伊の入寇を描いたこと。そして詳しい人から見て、その刀伊の入寇を内容的にもかなりしっかりした描写だったようです。平安時代の防衛設備を描いているの、そう言われてみると相当貴重な気がする。
比較するのもどうかとは思うものの、CGなどに頼った戦国時代大河などよりもよっぽどちゃんとしたものだったみたいですよ。

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矢が刺さった周明をおいて、その場が逃げる藤式部。
式部的には「もし自分がつまづいて転ばなければ」みたいな部分がある気がします。
そしてこれは、幼少期に母が道兼に刺された時と同じ構造ですね。自分のミスによって大事な人の命が奪われるという……。
思えば序盤は長いこと、その「母は自分のせいで命を奪われた」という罪の意識がまひろという少女の心に重石として存在し続けていました。

ようやく都にも、刀伊による襲撃の報せが届きます。
当時の連絡スピードってこういう時に本当にキツイなあと思います。この時点で10日以上経過していることが実資の言葉から分かります。
んでここで真っ先に道長が心配するのが藤式部の安否っていうのが。

なんか都の方の危機感が全くないのが怖いですね。
太宰府って都の感覚からするともう別の国って感じなんでしょうか。これが国家存亡の危機ですらあるという自覚があるのが実資と道長だけっていうのがキツすぎる。
摂政含め楽観的すぎるというか。「このまま都まで攻めては来ないよな?」じゃないんだよ。この状況で様子見の選択肢は絶対ないでしょ……。

頼通くんはよくありがちな状態ではありますな。
父親が偉大すぎると、周囲はそれと比較して自分のことを低く見るってやつ。
最高権力者は自分なのに……みたいな。これ徳川秀忠とかでよく見るやつ……。

「俺も色々あったが、哀しくとも苦しくとも人生は続いていくゆえ、仕方ないな」
隆家が言うと浅いようで深いのがいいですね。今年の隆家、すごく好きなキャラクターですね。

朝廷の貴族、終わってるなあ……。
これで「隆家への褒賞いらんやろ」という判断になるの怖すぎるんですけど。
義の心が全然ないっすね、中央の貴族。んで、道長と仲良しだった奴らがその褒賞に関して否定的なのなんなの……と思ったら、彼らが隆家を否定するのは「彼が道長の敵になり得るから」だったのか。
根本的に見ているものが全然違ってたんだね。ここまできてそれが判明するの切なすぎるな。
道長のため」に動いているのに、その道長が「国家のため」に動いていることは理解できていなかったってことか、これは……。

隆家の思想、将来的に源頼朝の手で守護・地頭システムという形で実現していくことになるの、なかなかですね。
まあ朝廷が直接武力を持つわけではないんですが……。

今回開始から30分、ずっと道長が安否不明の藤式部のことでストレスかかり続けていたという。
これ、最後まで賢子は自分の父親が道長であることは知らないままで終わるのだろうか。

都に戻る隆家とともに、藤式部も帰還。
乙丸くん必死の懇願で式部の気持ちも変わったのが良かったですね。
藤式部的には太宰府で経験した哀しい出来事、自分の中に封印するんでしょうか。
あとしれっと乙丸もあの場にいて死線を潜り抜けていることを考えると「都に戻って絹に会いたい」という言葉の重みが気が付きました。

「誰の人生も幸せではないのですね」
賢子の『源氏物語』を読んでの感想、キレキレです。そしてこれ、自分も割と絶対真理に近いと思ってるので思わず頷いてしまうという。
どのような立場でも財や権力を得ても、何かしら足りないものを求める心が存在する限り「幸せ」と言い切れることはなさそうですから。
だから仏教的な「足るを知る」思想、自分は好きというか目指すべきものだと思っているんですけどね。

彰子様から「また自分に仕えてくれ」と言われる藤式部。
そういや賢子……というか越後の弁、最終的には藤式部よりもだいぶ偉い地位になるようです。
今は彰子様の相談役

倫子様おい!帰ってきた藤式部に「それで……あなたと殿はいつからなの?私が気づいていないと思っていた?」
「心配したわ」からいきなりこれぶっこむの怖すぎる!!


次回「物語の先に」。
最終回でついに道長・藤式部・倫子で修羅場ですか、これ……。