ゴールデンウィーク初日、5月3日。天気も良好な中、東北歴史博物館へ。
目的は特別展「奈良・東北のみほとけ展」です。
国府多賀城駅に隣接した立地の良アクセス。この写真も駅のホームから撮ったものです。
博物館の周囲も緑豊か。隣には池があり、そのほとりのベンチに腰掛けてゆったり過ごす人もちらほら。
チケット売り場の列には自分以外に同年代の人は一切見えない中、怯むことなくチケットを購入して入場!
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日本史の教科書や史料集で多くの人が見たことがあるであろう、唐招提寺所蔵の鑑真和上坐像。
今回の展示では横や背面からも見ることができたんだけど、スッと真っ直ぐに伸びた背中が非常に美しい。首の後ろにはうっすらのシワも彫り込まれていて、写真で見る以上に実物は生気を感じさせます。
獅子の背に乗った大きな文殊菩薩の像なども。
文殊菩薩もそうですが、獅子の作り込みに少し心を奪われたり。カッチョいい狛犬みたいな感じですが、なんとなく愛嬌もありつつ力強さも存分に感じさせるものでした。
奈良と宮城・福島のような東北の仏像が併せて展示されている今回。
極めて感覚的だし主観的な感想だけど、奈良県の仏像にはなんとなく上品さやたおやかさのイメージを受けた一方、東北の仏像には力強さを感じました。なんとなくだけど作りが「太い」というか……言語化が難しいんですが。
やはり寒さや気候風土、その場に暮らす人々の違いが滲み出ているんですかね。
東北歴史博物館、たまにこうやって超絶見たくなる特別展を開いてくださるんですが……悲しいかな、常設展の方が基本的にほぼ全く変わらないんですよね。
いつぶりに見たのかな……という感じで常設展の方も軽く覗いたんだけど、まあ「見覚えあるわ」というものがずっと続きます。常設展の方も定期的にもう少し入れ替えてくれたりするといいんだけどなあ。
とはいえ、縄文時代から現代に至るまでの東北地方の歴史を網羅する展示ですからね。扱う範囲が広すぎて、逆に安易に展示内容を変えられないというのもあるかもしれません。
博物館に隣接して今野家住宅というものもあります。
これは1769年に建てられた屋敷を石巻から移築したもので、今野家は江戸時代に村の責任者を代々務めていたのだとか。
あまり規模が大きいものでもないですが、こういう古民家的なものが大好きな自分としてはやっぱりいいのよね。
特別展はもちろん良かったけど、東北歴史博物館行くたびに周囲の環境がすごくいいなあと思います。
近所に住んでいたら、晴れた休日に博物館外のテラスのベンチに腰掛けて池を眺める……みたいなのは普通にアリだよなという感じですね。