心の雑草

「げ」と申します。心の雑草を抜いては肥料に変えていくブログ。

サクライグノラムス、サービス終了だそうです

ちょっとスマホゲーム界隈からニュースを一つ取り上げて、色々考えてみたいなと。

マーベラスより、2023年2月27日にサービス開始した『サクライグノラムス』のサービス終了が発表された。
本作はFgGが2018年8月31日にサービス終了したRPG『シノビナイトメア』を受け継ぐ新作SRPGであり、『サクラ大戦』の広井王子さんが関わり、さらにはSRPGでヒット作を連発した今泉さんが作るゲームとして話題に上っていた。
が、見た目のクオリティやダウンロード数に対して異常なほど売上順位の低さでも話題となっていた。
33日目にしてサービス終了告知という異例の速度に対して、パブリッシャー判断でリリース日からの課金については使用・未使用に関わらず全額返金を受け付ける告知もなされている。

『サクライグノラムス』、開始から33日の異例の短期でサービス終了を発表。 パブリッシャーのマーベラスは課金を使用・未使用に関わらず課金プレイヤーへ全額返金の対応

当方は未プレイのゲームですが、リリース直後にゲーム内容の情報を見た時点で「これはヒットするわけない」と思うようなゲームデザインでした。
結果その通りになったかな……という感じ。安易に既存の売れているゲームのシステムを組み合わせただけでは大失敗するという典型だと思ったので、取り上げたいなと。

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ウマ娘のように育成したユニットで戦うシミュレーションRPG

……正直これだけでヤバさが伝わってくると思うんだけど、結局シミュレーションRPGの部分を本格的に遊ぶまでに、1回2時間とかかかる育成を何回もやってユニットを揃えないといけないってことですよね(その後のアプデで育成1回40分くらいに改善されたらしいけど、それでも長いと思う)。

シミュレーションRPGと致命的に相性が悪い気がするんですね、ウマ娘のような育成システムは。
そもそもシミュレーションRPGはその戦闘自体が時間かかりがち、というかその時間をかける戦略性が一種の醍醐味でもある。だからこそ、その戦闘によって同時にユニットが強くなるってのはプレイ時間圧縮的にもそこそこ意味もある構造なのかなと思う。

まあ要するに、このゲームの仕様がどう考えても気軽に遊べるものじゃないんですよね。コンシューマで腰を据えてじっくり……ならまだしも、スマホゲームでやる中身ではない。
「面白いキャラ育成ゲームに、面白いシミュレーションRPG組み合わせたらすげえ面白くなるでぇ!」
みたいなことだったのかなと思う。実際ありそうでない組み合わせですからね。
ただこれ、今までに誰も思い付いてなかったのではなくて実際に組み合わせるとめちゃくちゃ相性が悪いゲーム性同士だったから、過去にいろんなゲーム開発で案は出たけどポシャった企画のカタチなんじゃないの?とか邪推してみたり。
よく考えたら既存のシステム同士の組み合わせではあるので、ゲーム開発業界の人はとっくの昔から考えたことのある発想だったんじゃないかと思うんですね。逆に言うとそれが今まで出てこなかったことには、出てこなかった理由があるわけでして……。

YouTubeでもいくつかこのゲームについての考察というかレビューも見かけたけど、その中には「開発中のテストプレイ段階でなぜ気が付かなかったのか」というようなニュアンスのことも言われていました。
根本的に「スマホゲーム」と「コンシューマゲーム」は別物なんだという認識と感覚がないと、今回みたいなゲームが誕生してしまうのかな……と思いました。