心の雑草

「げ」と申します。心の雑草を抜いては肥料に変えていくブログ。

鎌倉殿の13人 第41回「義盛、お前に罪はない」感想

今回のタイトルは色々考えさせられるんだよねえ。一体誰の視点から見た「お前に罪はない」なのか。

北条義時が誰にも明かさない本心が41話タイトルになっているのか。自分が最後の最後に罪を被るつもりで、鎌倉のために義盛を討つという覚悟の想いなんでしょうか……。
後半になるにつれ、ドラマ内ではその思考が読みにくくなっている北条義時。本来はここまで冷徹な人間ではないと思うのだけど、それでもここまでやるその真意とは……。

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放たれてしまった矢はもう止められないって感じか。これは和田義盛、悲しいですね。本人にはもう戦う気はなかったけれど、和田の家臣や身内にまでそれは伝わってなかったのが。

「裏切るなら、早いうちに裏切って欲しいんだ」
この和田義盛の言葉も、歴史を踏まえたセリフですね。
突然北条側に寝返った三浦義村が勝敗を決定付けたような話もあるし。

これマジで悲しいなあ……本当に。
事実だけ並べた場合、和田義盛側が仕掛けたって形にはなる。ここまでに至った経緯を知らない場合は……。
結果的には「向こうに手を出させる」という、義時としては理想的なスタートになっちゃってるのが。

ここにきて大江広元がアクションするんかい!
将軍の証である髑髏を取り戻すべく、大江広元が単身御所に向かう!
普通に強くてちょっと笑ってしまいましたね。あと政子と広元の関係性は最後までこの感じなの……?そこも面白いんだけどさ。

北条義時のやり方は非常に狡猾だし、実朝すら理詰めで追い込むんだけど……どうも最近のこの人、人の心を理解できていないというか。というよりも理解した上で無視してんのか。

酒キマってると軍才が開花する北条泰時
鉄壁のディフェンスを張ったまま前進、その隙間から槍や薙刀を突き出して迎撃する……こいつはファランクスじゃねーの。
何はともあれ父・義時の期待にはしっかり応えている泰時である。

実朝としても和田義盛に亡くなってもらいたくはないわけで、自分が降伏勧告をすれば拳を下ろすだろうって思うわな。
「義盛、お前に罪はない」
実朝の言葉だったか……。これ将軍命令で「和田義盛の命を奪うな」って義時に釘を刺したのと同じ感じもする。
これ聞いた上で、その実朝の目の前で和田義盛を始末するの絶対ダメやんけ。完全に北条義時の方が源実朝より立場が上になってるじゃないか。
将軍の権限で義時を更迭してもいいレベルだと思うんだけど、誰も見ていないところでで辛そうな顔をする義時よ。
巴御前ってこの後どうなったんだ?と思って調べてみたら、出家して随分と長生きしたらしいです。ドラマ終わりに紹介されましたね。

義時くん、それっぽいことを実朝に説いているけど……和田合戦における失われた命は、本当に必要性のある犠牲だったんですかね……?
これは北条義時がやりすぎてしまった感があるな。義時のやってきたことが裏目に出た結果、実朝が朝廷に接近しようとし始めた。
「力が必要だ」みたいなことを散々言った上で「じゃあ力のある朝廷にこれから相談しますね」って言われたら、これには義時は言い返せないわな。

おお……!
今回の和田合戦を通じて、なんだか泰時も実朝も人間的に大きく覚醒しましたね。
特に実朝が、頼朝や頼家すら超えた将軍になろうとしているのはアツいなあ。


次回「夢のゆくえ」。
鎌倉を源氏の手に取り戻す。この言葉、実朝の覚醒を端的に表している気がしてたまらないですね。義時と実朝が明確に敵対し始めるってことだろうか……。