心の雑草

「げ」と申します。心の雑草を抜いては肥料に変えていくブログ。

ロシアのウクライナ侵攻、地政学でしか説明できない気がする

ウマ娘1周年や〜って楽しく平和に過ごしたいところだったんだけど(とはいえ新シナリオの内容に対してあまり平和な気持ちでもないんだが)、こうも躊躇いなくロシアがウクライナ侵攻すると思ってなかったのでそんな穏やかな気持ちでも無くなりました。
久しぶりに真面目に書いてみましょう。

とりあえずニュースのリンク貼っときますが、さすがに中身を引用しなくても今回はいいかなと思う。分からん人は上のリンクから読んでください。この時代にロシアが戦争しかけた、そういう話です。
んで、このタイミングでのウクライナ侵攻は普通に考えていると本当に意味が分からないんですよね。
そんな中唯一説明できそうなのが地政学的アプローチなのではないかというお話。

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とりあえず全局面的に今じゃない感のあるウクライナ侵攻

一回地政学抜きで考えてみます。
ウクライナは欧州に接近し、NATOへの加入を求め続けてきた。プーチン大統領としてはそれを阻止したいというか、断固として認めないというのが前提になる。
あとはそもそもウクライナは旧ソヴィエト領でもあるわけで、領土を取り戻すニュアンスもあるだろし……まあざっくりウクライナを攻撃する理由自体はあるんだけど、とにかく今回に関してはタイミングがよく分からないことになる。なんというか急だし雑なんですね。

今そんなことをしたら世界中の国から非難されるのは必至、国連やらなにやら国際機関からもバッシングは避けられない。そういう国際社会における立場の悪化を天秤にかけた上でウクライナ侵攻を選択したってこと。個人的にはここが一番理解し難い。
さらに侵攻する正当な理由がない。日本史で言う朝敵認定みたいな大義名分がない。雑に「ウクライナ側が攻撃してきている、これは平和維持のためだ」みたいなことを言っているようだけど、誰も信じてないよね。
加えて武力を行使するってことは単純にめちゃくちゃ金がかかるので、そもそもあまりしたくないはず。ロシアの国力って結構しんどいはずだし。

総合的に、まずロシアとしてどこかのタイミングでウクライナに仕掛けたかったのは事実だと思うんだけど(既にクリミア侵攻してますし)、問題はそれ今ではないんじゃないの?と感じる点。
合理性で考えると、今ウクライナ侵攻することによるデメリットの方が圧倒的に大きく見えるんですよね。


バッファゾーンという概念

ここで地政学の出番。図解の入門書1冊読んだことあって良かったです。この経験がなかったら自分の中の理解がゼロで止まっていただろうな。
今回のロシアの動きをどう判断するかというときに、バッファゾーンという考え方が出てきます。

隣国を自国に協力的な状態にすることで、直接的にも経済的にも国境を守る盾のようなものにする思想。ウクライナなんてロシアに隣接した、モロにバッファゾーン足りうる国……というかロシアとしては、バッファゾーンでないと困る国なんですね。
そのウクライナが反ロシア、親アメリカ・ヨーロッパ政権となり、NATOに加入したいとすれば……ロシアとしては国防という観点で、なんとしてもウクライナの動きをなんとかしたくなるわけですね。

ロシアの動きを自分なりに解釈すると、まずドネツク民共和国、ルガンスク人民共和国の両国を承認。
これで仮にウクライナ問題がうまくいかなかった場合の、最低限の保険的なバッファゾーンを作った上で、本題であるウクライナ侵攻。
本当にやりたいことはウクライナのロシア併合ではなく、親ロシア政権に変えることで再度ウクライナをロシアのバッファゾーンに戻すことなんじゃないかなと思っています……まあ直接武力に訴えたから分からなくなってるんだけど。ウクライナをそのままロシアにしてしまうと、結局またバッファゾーンの問題に突き当たることになるから。

「バッファゾーンを失うことに対する強い恐怖心」くらいしか、あらゆるデメリットを飲み込んででも今侵攻したことの説明が自分にはできないです。
……とか思ってたところに、核兵器の使用もチラつかせてきたプーチン。こうなるとせっかくのバッファゾーンに甚大なダメージ与えてしまうわけで、いよいよ訳分からなくなってきた。プーチンは何を考えているんだ……?