心の雑草

「げ」と申します。心の雑草を抜いては肥料に変えていくブログ。

青天を衝け 第34回「栄一と伝説の商人」感想

このタイトルが指す伝説の承認は、まあそのまま岩崎弥太郎のことでしょうか。

今並行して観ている「黄金の日々」の主人公が、戦国時代の商人・呂宋助左衛門なのでちょっとシンクロする部分ある。まあそれは黄金の日々視聴者だけだろうけどね。

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しかし西南戦争が何も映像的に表現されずに終わったのすごいな。
そして完全に大隈重信が悪役に転じてしまいましたねえこれ。期待して信頼していた栄一だからこそ、その栄一が勝手に政府から離れたことへの怒りは強いんだろうな。愛情は反転すると憎しみですからね。

ここで里見八犬伝。うーむ、何かの伏線なのかこれ?
ちなみに「南総里見八犬伝」は全部で98巻、全部で106冊に及ぶ超大作小説のようで。曲亭馬琴は書き上げるまでに28年かかったそうです。とんでもねえなこれ。

徳川家康です。お久しぶりですよほんとに。
「武士は消えた」という家康、これは西南戦争が最後の武士の戦ってことなのかな。
武士の時代が終わって、金の時代になっていく。国際的な立ち位置としての日本が舐められていますね。
そういや議会すらないのか。全然国家としては赤ちゃんなんだね、新しい日本。

渋沢栄一、商法会議所を設立。
岩崎弥太郎はその会議に参加しておりません。この先の日本を引っ張っていく商人なのは間違いないんだろうけど、今作の弥太郎はそういうの興味ないっしょ。
五代さんがいないと岩崎弥太郎も栄一に興味すら持たない気がするなあこれは。

千代さん、よく言えば古風なんだけど精神がゴリゴリのサムライなんだよなあ。
「その勇気さえあれば良いのです」みたいな綺麗事、響かないんですよね個人的には。
……養育院、現場監督みたいな人には「俺は渋沢栄一だぞ!?」って言ったらもうどうにでもなりませんこれ。栄一くんが資本出してるんだよね?運営方針決める権限はないのかね。

岩崎弥太郎の用意した宴席に渋沢栄一が。栄一的にはやっと接触してくれたって感じか。なんか若い時の渋沢栄一岩崎弥太郎は似てるのね。
「国を豊かにする」ためには、絶対動いてないよな弥太郎。
「金が全て」の弥太郎と「金は大事」な渋沢栄一では、根本的に思想が異なる。どうやっても相容れないな。
岩崎弥太郎は独裁政治的だな。織田信長型の思考による商い。「己の考えだけで」と言い切るのが凄まじい。

岩崎弥太郎が間違ったこと言っていないことは分かるから、栄一も言い返せなくなる。でも岩崎弥太郎の道では国全体が豊かにはならないのでしょう。
だから理詰めで言い返せなくて「考え方が根本的に異なる!」しか言えない感じですね……。

平岡嫁に助けてもらうのがまた粋な展開だあ……。
民が「徳川様の世の方がマシだ」って言ってるの、本当に突き刺さると思うのよね。
道半ばで倒れた平岡円四郎の遺志を、渋沢栄一に託した平岡嫁。

なんかそういうもんなんだろうけど、養育院で子供の世話してる人基本冷たすぎんよ〜。人の愛情を与えないといけない施設でああいう態度NGやろ。
ちょっとこれ養育院のスタッフが酷すぎると思うんですけど。千代さんを毎月連れてくるんじゃなくて、子供に優しく接することのできるスタッフ雇えや!

栄一がガスとか東京に引いたんか。これ政府の仕事でしょ……。
岩倉具視がしれっと洋装になっててちょっと笑ってしまった。岩倉くん一人だけキャラクター強すぎて
、なんかクセ強いウイスキーみたいでハマるよね。


次回「栄一、もてなす」。
女性達が主役の回になりそうですね。家庭の話ではなく日本を変える舞台に女性が活躍する回は初めてだし(まあ富岡製糸場はあったけど)、結構楽しみかも。