心の雑草

「げ」と申します。心の雑草を抜いては肥料に変えていくブログ。

TOB前に大戸屋のチキンかあさん煮定食を食べておく

地味に大戸屋、進んでも退いてもかなり過酷な状況に陥っていると思うんですが、そんなことを考えながら美味しい「チキンかあさん煮定食」を食べる。

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全然冷めない灼熱感がたまらないよな。

というところで大戸屋の株式のうち19%を保有するコロワイドが、51%をゲットして子会社化するために動き出した。
先日株主総会コロワイドが主張したセントラルキッチン制などの、大戸屋の経営・営業システムの変更に対し他の株主の皆さんが反発した……というようなことがあったばかりだったんだけど、ここでTOB仕掛けるってことは強引に大戸屋のシステム変えにきたってことですか。

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大戸屋の利益率は低いらしいが、手作りであることを奪ったら大戸屋の意味がないのでは

自分が大戸屋が進んでも退いても厳しいと思っている理由がここで、店舗でしっかり調理するやり方を導入していることで人件費から何からコストは高まり、結果利益率が低いという現状。
しかし一方で大戸屋の魅力はその手作りの料理が食べられることであるので、コロワイドが介入してセントラルキッチン制度が本格的に組み込まれた場合、大戸屋の魅力がごっそり奪われる。ちょっと高い和食チェーン店でしかなくなるわけで、正直やよい軒あたりと比較され始めてしんどくなると思う。まず和食とイタリアンで異なってしまうけど、僕ならそうなった場合サイゼリヤ行くと思います。

コロナの影響によって衛生面の見直しも入ったと思うんだけど、その観点ではやっぱり店舗ごと手作りよりはセントラルキッチンの方が安全だとは思うんですね。
企業として利益を出さないといけないことに加え、その辺も考えてコロワイド側は主張しているのだと思うんだけど……結局はじめに戻って、大戸屋を好んで利用しているユーザーは「少し高いけど、手作りの料理を食べられるお店」として大戸屋を利用していることが多いと思う。
もう少し分かりやすくいうと大戸屋というブランドの武器はその「手作り」の部分にあると思うので、金銭的な数字のみを追ってその武器を排除した場合、顧客数自体が落ち込んで結局ジリ貧になる気がしています。

そもそもコロワイド側として、そんな「大戸屋としての魅力を失った大戸屋」を確保することにそこまでメリットがあるって判断なんだよな。ここは少し謎ポイントで、株主総会での強い反発を顧みるに「ユーザーが大戸屋に求めているものは何か?」は推察できるもんだと思ったんだけど……。


このままだと利率も低く、人材への負担も大きいままで厳しい。一方でセントラルキッチン制度を導入すれば、利率や人材の負担は軽くなるがユーザーに対してアピールできる大戸屋の独自性はなくなる。
理想は今のやり方のまま利益率を高めていくことなんだろうけど、これがめちゃくちゃ難しいんだろうな。

久しぶりに食べたかあさん煮定食は優しい味でとても美味しかった。濃い味になりがちな外食で、この味付けは貴重だと思う。
TOBの結果がどうなるにせよ、この味は変わらないで欲しいものです。