一応大枠としては、アメリカから中国側への鞍替えとか、北朝鮮との南北統一とか。そのためにホワイト国除外への反発を大義名分としてGSOMIA破棄を言い出したと思ってたんですよ。そもそもGSOMIAを破棄することが目的であって、ホワイト国とか輸出規制とかはその破棄の理由にタイミングと都合が良かったから乗っけたって感じで。
でもここまでぶち上げておきながらギリギリで破棄の延長という動きをしてきたあたり、信念とか確固とした政治意識とか、本当になくてその場のノリで政治やってんのかなあと思う。
- 作者: 烏賀陽弘道
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とはいえ一方で、国家間での損得や外交のリスクなんかを「まともに」考えたらGSOMIA破棄なんて韓国がただ不利益なだけだと思うので、土壇場でロジカルな視点で現実を優先したのかなあとも。
結果を見ると「まあ延長の可能性もあったわな」と感じるが、むしろ文在寅政権の今までの発言・動きを前提にして考えるとそうは思えないという変な状態ではある。
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アメリカの圧力が最終的に効いたんだろうなあ。金銭面の圧力とか。だけど国内への影響を考えると「撤回」はできないから「破棄の延長」みたいなおかしな形を取ったんだろうなあ。言葉遊びみたいなレベルだよねこれ。実質撤回のようなものだと思うが。
本当に破棄してしまうと、変な話だけどホワイト国除外をもとに戻してもらうためのカードとしてのGSOMIA破棄がカードとして機能しなくなるもんね。
「ホワイト国に戻さないと破棄するぞ!」に対して「戻さないので破棄して、どうぞ」と言うのが今の日本政府のスタンス(厳密には「戻して欲しいならフッ化水素の行方とかはっきりさせろ」なんだけどさ)。
ということで「破棄していないが、破棄をチラつかせる状態」を維持しないと外交に使えないのが韓国にとってのGSOMIAだから、そういう意味でも破棄を安易にはできないんだろうな。そのカードはそもそも意味ないんだけどな。
ともかくこれで東西どっちにも動けなくなってしまったと思います、文政権。
今回の破棄の停止で、やはり中国は気分が悪いでしょう。一方アメリカがこの対応によって韓国に優しくするのかというと、このようにまるでその時の気分で変わるような国を信用できるはずがないので厳しいまま行くと思う。
残念ながら米側・中側どちらからも信用だけ失い続けていると思う。マジで韓国民が可哀想だと思う……。