心の雑草

「げ」と申します。心の雑草を抜いては肥料に変えていくブログ。

違和感の正体の一端

武道・武術に関しては素人なので、その論点には触れずに。

内田樹さんの書いた本は一時期ハマったことがあって、何冊か買っては読んでいたこともあったんだが気が付いたらそれもパッタリと。
twitterもフォローしていたんだけど、現政権への批判ツイートばかりになってきた頃に外した。

なんで一時期楽しく読んでいたのに今は全然なんだろう……と思って家にある内田樹さんの書籍をいくつか読み返したんだけど、合気道はじめ身体感覚ベースに思想を展開するから、テーマによっては説得力がないのかねえ……とか思ったりして。
あと本を読んでると、上にリンクを貼った記事で書かれているように「他人の言葉」を使う場面は少なくないかもしれない。過去の偉人や合気道の先生の言葉の引用から始まる流れ。過去から学ぶことが悪いとは言わないけれども、そこが起点になっているから内田さん自身の思想みたいなものが見えにくい……かも。

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ひとまず上に挙げた記事の内容が事実だとして。僕個人としては、上の記事を書いた方の方が内田さんよりも信用たる人物には見えますけどね、文章の限りでは。


内田さんに関しては日本の伝統芸能とか、武術に関しての書籍は今読んでも割と面白いです。それらは身体感覚のお話だからね。
まあそれでも「修業論」という本の中で「敵を作らない」とか書いててなかなか。そう言いながら自分を批判した弟子を速攻で破門にし、挨拶に来た時もめちゃくちゃ冷たくして「まず謝罪だろ」とか言い返し、思いっきり敵として捉えてるじゃん……とか思ったり。因果論によって自ら敵を作り出してますよね。
他には「我執にとらわれない」と言いつつ、批判されたら即破門にするほどとらわれてるじゃないの……と思ったりはしましたが。この辺が「言っていること」と「やっていること」の矛盾なのかもしれません。

社会、特に政治を斬る系の本はちょっと怪しいかな?と思っていて、ざっくり言うとデータをベースに書かれてないから信頼性とかがない。端的に言ってしまうと「自分の言いたいこと言ってるだけ」の部分があります。今なんかは特に安倍政権に反論することを目的にしている部分も多々ありそうだし。

って事で、内田先生の本を読むなら軽いやつがいいですね。政治とか絡めないエッセイみたいなやつ。
あと対談形式の本もいくつかあるんだけど、これらは全体的におすすめです。対談相手がいるので内田さんの独断先行にならないというか。この人聞き上手なのか、相手の方によってはかなり面白いです。
多分学者とか思想家としてこっちが受け止めると変なことになる。ネットで見てると武道以外のことでも言ってることがポンポン変わる人のようだし……。


ところで内田樹さんといえばエマニュエル・レヴィナスなんですが、wikipediaのレベルでいいからレヴィナスの考える「他者論」を少し読むと、今回の弟子を破門にした経緯とかと照らし合わせてなんとも言えない気持ちになります。