心の雑草

「げ」と申します。心の雑草を抜いては肥料に変えていくブログ。

好きな稲川淳二の怪談3選

寒い日が続いています。
こんな寒い日は怖い話。稲川淳二の怪談、これです。

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という感じで、最近は稲川淳二の怪談が再びマイブーム。
有名なやつもありますが、ここ最近で個人的に面白かったお話のご紹介です。


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鏡のない部屋

地方のテレビ番組収録の前乗りで、深夜にとあるビジネスホテルに宿泊した稲川さん。
通された部屋は他のスタッフの部屋とは明らかに作りが異なり、なんだか空気も薄く感じる。
寝苦しく一度目が覚めた稲川さんがシャワーでも浴びようと浴室に向かうと、洗面台の前にかかっているはずの鏡がない。翌朝フロントの人から聞いたその理由とは……。


このお話の面白さは「二段構えの怖さ」ですかね。
鏡のない洗面台で稲川さんを襲った恐怖体験。
それが翌朝、鏡がない理由を知ってから異なるものへと変化する……。
そんな話の深みが面白さかなあと思います。


赤錆村

はい来ました、ホラーゲームの「SIREN」や「サイレントヒル」あたりが好きな人はこれも好きでしょう。

少年は親の仕事の手伝いで、夏休みに山奥をトラックの助手席で揺られていた。
夕暮れになり、突然車が動かなくなってしまう。
崖下の方に見える村。そこへ自動車修理のできる場所や人はいないかと降りていく少年。
皆既月食の夜、少年は赤錆村に足を踏み入れる……。

この話、冷静になってみると正直安っぽいホラーという感覚なんだけど、こういった話を稲川淳二が話しているというのが貴重というかね。
いってみれば村全体が幽霊で、その中に迷い込んでしまった少年。

この手のシチュエーションが好きな人なら楽しめる……はず。


生き人形

稲川ファンならみんな大好き、生き人形です。

あらすじ書こうかなと思ったけど、書こうと思っただけでちょっと怖くなって来たので各自で調べてくださいませ。そもそもこの話、とんでもない長編だし。

個人的にはこの話の魅力は、稲川さんの実体験、さらに極めて長い期間における現在進行形のお話ということで、まあとにかくあらゆることが起きまくる。
綺麗にストーリーがまとまっているわけじゃなくて、ただ立て続けにいろんな事故や恐怖体験が発生し続ける。そういう物語としての無造作さが、返ってリアリティだったり何か形容しがたい怖さを演出しているような気がいたします。

個人的には生き人形に関しては、下手すると「聞く」よりも文章で「読む」方が怖い感触。稲川怪談なのに本末転倒ですけどね。