心の雑草

「げ」と申します。心の雑草を抜いては肥料に変えていくブログ。

連休はじめはニッカウヰスキー宮城峡蒸溜所へ

2017年の連休初日はニッカウヰスキー宮城峡蒸溜所の工場見学です。


一番好きなお酒の種類はウイスキーですから、これはもう激アツ。実は2回目の訪問だけど、今回はビジターセンターなるものが新しく建てられてからの初訪問でもある。


ビジターセンターは見学の受付と同時に、こういう感じでニッカの歴代作品や、創業者である竹鶴政孝さんの生涯とかがサラッと展示してあります。これを見ながら軽く予習して、時間が来たら見学スタート。

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原料である大麦を乾燥させたものを保存しておくサイロ。
やっぱり規模がデカイ。ガイドのお姉さんがその量を話してくれていたけど、数字は残念ながら忘れてしまいました。が、とにかくすごい量だったはず。

細かくした大麦と温水を混ぜ糖化・発酵させると、ビールによく似た液体が出来上がる。アルコール度数は8%ということで、このあたりもまたビールに似た度数。


ウイスキーといえば蒸溜。

宮城峡蒸溜所ではスチームを当てる間接加熱による蒸溜のため、温度の上昇が穏やか。そのためウイスキーも穏やかで繊細なものが出来上がる。
ちなみに余市蒸溜所では石炭を使った直接加熱型の蒸溜。そうなると温度の上がりも急なものになり、そうして産まれるウイスキーは荒々しい力強いものになるそうで。宮城峡と余市を飲み比べるだけでもかなり楽しいですよ、確かに。


2度の蒸溜を潜り抜けたウイスキーの赤ちゃんは無色透明の液体。これが樽に詰められて熟成されるうちに、綺麗な琥珀色の液体に成長していく。
個人的にはウイスキーってもはや錬金術のようなものだと思っています。そのくらい不思議がいっぱい。
樽に詰めていると少しずつ減っていく。アルコールだからすこーしずつ気化していってるのかなあとか思いますが、この減った分を「天使の分け前」と呼ぶあたりにロマンや、昔からそうした人間の力以上の何かによってウイスキーが作られていると考えられていたのだろうなあ……とか思いを馳せたりしてね。

創業者の竹鶴政孝さんはウイスキーを人間が作るものではなく、自然が作るものだと考えていたそうです。
豊かな自然と2つの川に挟まれたことで生まれる程よい湿度、そしてその川の水自体の美味しさ。そうした所から宮城峡蒸溜所をこの場所に定めた竹鶴さん。感覚的な話だけど、そんな場所で作られる宮城峡を飲んでみると「ああ、綺麗な味わいのウイスキーだなあ」と思いますからねえ。スコッチと比べると、やはり日本のウイスキーに感じるのは丁寧さや美しさです。


見学が終わると念願の試飲タイム。テンション上がりすぎて2種類飲んだ後に思い出して写真を撮る程度には盛り上がっていた。
宮城峡だから宮城峡飲めるかと思いきや、竹鶴とスーパーニッカ、そしてアップルワイン。まあ美味しいんですけど。
ここで比べると、やはり竹鶴のほうは本格的な味わい、スーパーニッカはもう少しクリアで飲みやすい日常使いのお酒かな、という印象。アップルワインは甘いので、ソーダとかで割ってみるとお酒が苦手な人も楽しめるかも。


こんな感じで美味しい水割りの作り方も載ってますよ。「ウイスキーはストレートだろ!」みたいな原理主義者的な人もいるけど、正しい割合で水割りにするとグッと香りが広がるのでそれも楽しいですよ……とこっそり言っておきたい。


物足りなくて追加。有料試飲コーナーというのも併設されていて、15mlを手頃な値段で飲み比べできる。ここでしか飲めないものも多いので、お酒に強い人は是非試してみてください。
ちなみにこれは蒸溜所でしか飲めないという「樽出し51度」という、まあアルコール度数の高いもの。でも200円。安い。
口に含んだ瞬間舌に来るビリビリ感はさすがアルコール度数51度だけど、その後に広がる豊かな味わいや長い余韻はさすがに美味しい。度数が高いからワイルドってわけでもなく、力強いけど味自体はスムースで華やかなイメージでありました。


薄くでもいいから分かってから飲むとより美味しい。改めて「ああ、ウイスキーっていいな」と思う蒸溜所見学でございました。
土日祝日は作並駅からシャトルバスも出ているようなのでチャンス。
県外からの方なんかは、作並温泉で一泊しつつ旅行の行き先の1つにニッカウヰスキー宮城峡蒸溜所、オススメですよ。