さあゴルゴ13から学ぶシリーズもじわじわと進んでまいりました。
今回はパリの街に閉じ込められたゴルゴ13の脱出劇「ブービートラップ」です。

ゴルゴ13 (Volume 2 白夜は愛のうめき) (SPコミックス コンパクト)
- 作者: さいとう・たかを
- 出版社/メーカー: リイド社
- 発売日: 2002/09/30
- メディア: コミック
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3つの組織を結束させ、内閣を総辞職に追い込むほどの大規模なストライキを画策する労働総同盟書記長・ゼギーの暗殺を依頼されたゴルゴ。
しかしその情報はゴルゴの仕事遂行前に国家治安庁に漏れると、国家治安庁はこの暗殺計画の中止を指示、さらにはこの計画を知る人間の口を封じることを要求した。
ストライキが始まり沈黙したパリの街で、暗殺計画の中心人物であるゴルゴ13もまた命を狙われることになる……。
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ストーリー開始早々警察官から銃撃を受けるゴルゴ。
ストライキ中の街では移動手段もなく、そして敵がどこから、何人来るかも分からない状態。
自問自答する若き日のゴルゴ。まだ2巻とかだとこういう若さもある。
とはいえ今回のゴルゴ、極限状態ということもあって冴えわたってます。
一度見た相手の姿は忘れない。これが命をダイレクトにつなぐ。
途中で映画「コマンドー」よろしく出会った女の家に強制的に上がり込み、時を稼ぐゴルゴ。
この時も「服を脱げ」とその女に言い、「逃げたりはしないわ!」という返答一つで相手の正体を見抜きます。
「ふつうのマドモアゼルなら、男に服をぬげといわれたら……想像するのはひとつだ……」
だそうです。
このあとも敵の追っ手から逃れるように潜り込んだ地下室。
あえて行動せず、この場でパリの街が蘇るまで待つことを選択。そして時期を見て見事に脱出する。
人を見る力、時節を見る力。
単純な行動力だけでなく、時として「動かない」ことで状況を打開することもあるということを忘れてはいけない。