「ヤロウ……タブー中のタブーに触れやがった」
そういやこの発言したのも本部以蔵でしたな。
- 作者: 板垣恵介
- 出版社/メーカー: 秋田書店
- 発売日: 2015/03/06
- メディア: コミック
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連載追っかけて読んでいる方は分かっていると思うが、ここのところ本部以蔵が強い。
「守護る」とか言って読者から笑われていた彼も、今ではガチで守護ってくれそうな戦闘力だ。
極めつけが先週の烈海王VS本部以蔵です。
なんとあの烈海王とまともにやりあってやがる!!
今回の議題は「本部以蔵の強さ」ではありません。愚地克己の疑問は誰でも一度既に通過した場所だ(本部以蔵VS柳龍光で)。
違うじゃん。僕らバキ読者は根本的な勘違いをしているんじゃないか。見せ場の多さや恵まれた機会のせいで勘違いしてはいないか。
今回の議題は
烈海王は本当に強いのか?
である。
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戦績
烈海王はグラップラー刃牙時代、最大トーナメント編から登場した。
一回戦ではサンボの名手セルゲイ・タクタロフを転蓮華で瞬殺、二回戦はマウント斗羽をこれまた瞬殺、三回戦ではまだまだ人間的にもクズだった愚地克己を一撃で打ち倒し、準決勝で範馬の血に覚醒したバキちゃんに敗北した。
「強ェ〜」じゃないよね。
刃牙に至るまでの相手が弱すぎる
と思うのです。
セルゲイ・タクタロフは一回戦で消えていった勢の一人だし、ガーレンからクズ扱いされてる程度なので論外。
二回戦はリザーバーで登場のマウント斗羽で、バキちゃんに膝やられてるのを押しての出場。しかもあの時みたいな「プロレスを馬鹿にするやつは許せん」みたいなのもないし。プロレスラーは心で強さが激変する世界。
三回戦は愚地克己。後ほど言ってたマッハ突きに対する感想やら何やらを加味するとこの時点で二人にそこまでの差はなかったらしいが、この時の烈さんは克己の知らない「培った戦術」で勝ちをもぎ取った。
この勝ち方が烈海王のヤバいところな気がする。
結局準決勝ではリアルシャドーで中国拳法を理解した刃牙に苦戦しつつも靴を脱いで追い詰めるが、範馬の血に敗北。
この時の負け方もまた烈海王の矛盾なのである。
ドイルに圧勝してロートルボクサーに苦戦した理由
簡単に言うと
知っている/知らない
の地平で大体話がまとまる気がしている。
烈海王は愚地克己を中国拳法に伝わる戦術で倒した。
そして前試合の克己の戦い方を見て「マッハ突き」を知っている。
一方で克己は烈海王の戦術ー「見えない目潰し」を知らなかった。
「烈/克己=知っている/知らない」
の状態だ。結果勝つ。
ドイル戦も同じようなものだろう。
ドイルは体内に仕込んだ武器がたっぷりあって特殊だが、烈側も大量の武装で挑む。
その状態で烈海王の中国拳法をドイルは知らない(ドイルって格闘技やってないよね)。
寂海王戦。
意外と苦戦する烈さん。明らかに力の差があるのにね。
それは烈海王が中国拳法大好きすぎて、寂の使う「日本式の拳法」を知らなかったからと考えられる。
ピクルはフィジカル差が凄すぎてイレギュラー対応として……。
スモーキン・ジョー戦ね。
この場合だとこのジョーという人が長年ボクシングをやり続けてきた年寄りということがキーポイント。
烈はこの練度のボクシングを知らなかった。
そしてスモーキン・ジョーも中国拳法を知らなかった。
「知らない/知らない」の状態だ。苦戦してしまう烈だが、結局はスポーツと武術の差で勝つ感じ。
……ウィルバー・ボルト?
ありゃあ元陸上選手がフィジカルによって登りつめたチャンピオンであり、今までの理論から行くと烈にとってはエサである。
烈が強いっていうか、烈が勝てる相手には法則がある
つまり相手が「中国拳法を知らない」状態だと烈さんは驚異的に強くなる。この状態がある種卑怯だけどな。
そして相手が「烈海王の知らない技術を持っている」と苦戦する。
本部以蔵と競り合ったのもこれで説明できないかなあ。現状荒いのでもっと考察してみたい。
武蔵との戦いは「知らない/知らない」の状態だが、これがどう影響するか。
腕一本あたり斬られてしまいそうで怖い。