「俺ほどになるとな……姿がそのまま刃
帯刀する必要もない」
- 作者: 板垣恵介
- 出版社/メーカー: 秋田書店
- 発売日: 2014/08/08
- メディア: コミック
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結局刃牙くんが宮本武蔵を宮本武蔵だと見抜いた理由というのがすごく感覚的なもので、「そうとしかいいようがないから」といったようなものでした。
まとっている雰囲気とか、そういった諸々が「普通に考えて絶対にありえない」数百年前の剣豪・宮本武蔵であることを刃牙に訴えかけてくる。
しかし本作の武蔵は血の気が多いですねえ。
会話中にもいきなり斬りかかりますよ(イメージの中で)。
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突然空中に飛び上がり回転してにげる刃牙に、「ほう」と面白そうにつぶやく宮本武蔵。
「斬ったな」
「躱された」
二人だけの世界ではありますが、宮本武蔵のイメージ斬撃を見事に回避した刃牙くん。
佐部京一郎さんはよける事がまるでできませんでしたから、武蔵も強い少年に出会えて楽しそう。
自然と立ち会う流れになり、二人と徳川さんは外の庭へ移動。
「さて・・・ここで立ち会うわけだが」
そう切り出した武蔵は、刃牙に対して武器はいらないのか?と聞きます。
「いや・・・あんたも素手・・・」
刃牙がそういい返した直後。
武蔵は左手の人差し指を右手で握り、まるで刀を持っているかのような形を作ります。
「見えるか、少年(ボン)」
刃牙の目に見えるのは、あまりにはっきりとした日本刀の姿!!
「そら」
の掛け声で刃牙を袈裟斬りにしちゃいました(イメージで)。
我は天下一・・・
俺ほどになるとな……姿がそのまま刃
いままでは茶目っ気のあった「刃牙道」の武蔵、戦闘モードに入って一気にかっこよくなってきた!!
刃牙、そして徳川さんに電流走る・・・!
(す・・・凄ェ・・・!こういう強さもあったのか・・・)とは刃牙。
徳川さんに至っては「刃牙・・・やめい・・・」と、自らこの戦いを止めようとするほどの凄まじさ。
(これは・・・次元が・・・!)とのこと。
改めて「素手でいいのか?」と問う武蔵に、刃牙は「いざ」と応えて拳を構えました。
今週はなんだか分からないまま面白いという、たまに刃牙シリーズに訪れる不思議回でした。
宮本武蔵のイメージ刀、これは分かってもらえる方には分かってもらえるような気もしますが、「暁!男塾」に出てくる念朧剣という技に似ております。
本来は刀に闘気をまとわせる技ですが、闘気そのものを刀に形作り敵を斬ることもできる技。
とはいえ刃牙道では本当にオーラソードで物理的ダメージは発生しないでしょうから、その辺をどう折り合いつけていくのかって感じです。
刃牙道の武蔵はいったい何歳?
これが最近の疑問祭りでして、「我は天下一」発言からすると完全に極まった状態の武蔵ではあるのですが、武蔵というと晩年は剣を捨て、書や絵画に生きていた人物です。
血の気のバランスがイメージとズレまくってて奇妙なんですね、わたし的には。
武蔵は強くなればなるほど、人間的に落ち着いていったと思うんですよ。それは小説や一般イメージかもしれませんけれど。
一方で刃牙道の武蔵ってものすごく強いのに、戦いに飢えている。
以前「強き者を。剣でも槍でも、弓でも素手でもいい」みたいなことを言ってましたしね。
考えられるのは死んだときのまま戻ってきた可能性ですね。
五輪書を書き、死に、魂の時間としてはそこからつながった状態でそのまま魂が戻った。イタコさんの力で戻ってきたことを考えると自然かな、とは思います。
自分が一度死んだこと、そして再びよく動く身体を手にできたこと。自分の死から約400年の時が過ぎ、その間に武芸がどれだけ進歩したのかを見たい!そんなさまざまな気持ちが、武蔵の心を再び動かしたのかも、なんて。
面白いことに変わりはないので、ガンガンやってほしいところです。
どうなるんでしょうねえ、きっちり決着まで描くのか、それとも・・・。
タイトルは「刃牙道」ですから、宮本武蔵から「道」を学び始めていくのでしょうか。先がまったく読めないのが刃牙シリーズの面白いところです。
次週が楽しみですね。その前に刃牙道2巻を買わねば!読まねば!