私はそんなに社交的というわけでもない。
だからって会話が苦手だとかそういうわけでもなく、むしろ会話での頭の回転は早い方だと思う。
基本的に人と毎日のように連絡を取り合うようなことはないし、だいたい休日は一人で好きなこと、やりたかったことをやる。
外食も一人でとることが多いし、映画や美術館、博物館などはまず一人で行く。
旅行も一人で行きたいタイプだ。
(だからって人と一緒に何かをするのが嫌いというわけでもない。その辺がややこしくしているのだが。)
心の間合い
とでも呼べそうなものについて、最近はよく考える。
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思うに私の「心の間合い」というのは、普通の人よりも遠間のようだ。
手を伸ばせばパンチが届くなんて距離からは程遠く、一歩ステップインして蹴りが届くかどうかくらいかもしれない(あくまで心の話)。
どうでもいいような内容のメールやLINEを毎日のように送ってこられると、返信する気なんて無になってしまう。既読スルーにどうこう言う前にスルーされないようなことを送って来いと。
たまに「飲みに行くぞ」って言われるくらいが丁度いいし、私からも誘うことはある。
この辺の密度を感覚的に理解してくれている人がいて、本当に感謝している次第である。
……一人イレギュラーで、毎日のように一緒に飲みに行ってた方がいたなあ。感覚が近かったのだろうか。
で、一人酒の話だ。
私は大体一人で飲む場合にはバーに行くことが多いのだが、そりゃなんでかっていうと「心の間合い」というのがちょうど良いからだ。
日常とは隔絶した違う世界で、普段よりも少し遠い間合いがスタンダードの空間。
日常生活ではしないようなスタンスでの、スマートなバーテンダーさんとの会話。
バーテンダーさんと話していると、こちらもどこか心がピッとする。
私にとってベストに近い人間関係の間合いっていうのは、バーでのお客さんと店員さんの間くらいなのだ。
会いたい時に会えばいい。
「おおー!久しぶり!!」なんてベタベタせず、穏やかに「お久しぶりですね」「いや、最近なかなか忙しくて」なんて会話をしてる間に、ウイスキーをサーブしてくれる。
2杯、多くても3杯ほどを、1時間ほどの時間で味わい「また、そのうち」なんて言いながらお会計を済ませて店を出る。
……最高やないか。
意図的に深く踏み込まない。
私には、それが気持ちがいいのだ。
だから、あまりフレンドリーに話し込むようなお店になると苦笑してしまう。これはこれで心地良いのだが、通うということにはならないお店。
気持ちは悪くないのだが、一人で飲む時に求める間合いってのはもっと遠いのだ。
意外と面白いのが、飲み屋さんで隣に座ってるおっちゃんが話しかけてきたりした時。
すげえ話してくるんだけど、不思議なもので「心の間合い」は遠めだったりすることが多い。あるいは、ちゃんと段階を踏んで近付いてきてくれるものだ。
「心の間合い」そのものについてあんまり言葉にできてないので、まとまってきたらあとで書くかも。
フルーティーでスウィートなウイスキーが飲みたい心地だ。
次にバーに行く時は、クラガンモアを一杯もらうことにしよう。