
- 出版社/メーカー: セガ
- 発売日: 2014/02/22
- メディア: Video Game
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クリアしました!
幕末を舞台に、史実では語られなかったもう一つの坂本龍馬の物語が語られた本作。
今回のテーマは、やはり「もう一つの人生」。
そして、二人の坂本龍馬が作った新時代。
「龍が如く」シリーズ最大級の壮大さをもったストーリーは、激アツだった。
ネタバレしますので、ここからは自己責任でどうぞ。
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本作の主要メンバーは、ことごとく「二つの顔」を持つ。
龍馬と共に育った武市半平太は、「坂本龍馬」を名乗り暗躍する。
新選組では、
芹沢鴨は井上源三郎。
平山吾郎は沖田総司。
平間重助は永倉新八。
一人の人間が二つの人生を歩む。
ここがかなり大事なところだったんじゃないのかな、と思う。
吉田東洋暗殺、直接手を下したのは新撰組メンバーである井上源三郎……芹沢鴨だったが、それを依頼したのは坂本龍馬を名乗る武市半平太だった。
二転三転する人間たちの思惑はさすが「龍が如く」。
桂・西郷の中を取り持ったのは主人公である坂本龍馬だったが、それを利用して幕府との戦争を画策していたのは武市半平太。
史実での坂本龍馬の活躍を「二人の人間が行っていた」という解釈にしていたのはなかなか面白かった。
坂本龍馬の復讐劇は、
「吉田東洋を暗殺した犯人を探す」というシンプルな主人公の目的の背後に、
「芹沢鴨粛清事件の真相」
「近藤勇の新撰組を組織した真の目的」
さらには
「討幕運動の裏で暗躍する人間たち」
「もう一人の坂本龍馬の存在」
「新撰組分裂」
「京都見廻り組」
そんな、幕末の日本を象徴する数多の男達によって彩られていく。
個人的に秀逸だったのは、史実での坂本龍馬暗殺が行われたあとにも物語がつづいたこと。
データとしては坂本龍馬・武市半平太ともに世を去った状態で、表向きには坂本龍馬は新撰組の斎藤一として、武市半平太は大政奉還を成功させた坂本龍馬として、最後に剣を交える。
真のラスボスは山内容堂。
武市半平太を利用して日本を内戦状態にした上で、軍事要塞と化した土佐を活用しながら日本そのものをイギリスを売却しようとしていた……っていうお話。
「日本はもうだめだ、この国を残すためには売却して管理してもらうしかない」などど理詰めで説得する山内容堂に、坂本龍馬……いや、斎藤一は言い放つ。
「坂本龍馬……?知らねえな、そんな男は」
そしてこう言うのだ。
今を生きる男達の仕事、それは。
「生きていて良かったと思える国を作ることなんじゃねえのか!!」
綺麗事だったが、後世に残すべきものはカタチではなく、想い。
愛が国を作る。
正直シリーズ最高の出来だった、これは。
サブストーリーもまだまだあるし、日本刀コレクションという楽しみも残っている。
これからはゆっくり幕末の京都散策だ。