ミュシャ展を見てから(ミュシャ展、行ってきました。 - 「げ」の一歩 改)
「麺匠いちず」さんで相変わらず美味しいラーメンを頂いた後(これは物凄く美味い!「麺匠いちず」 - 「げ」の一歩 改・・・過去記事ですいませぬ)
西島秀俊主演のサスペンス「ゲノムハザード ある天才科学者の5日間」を観た。
今日は素晴らしい充実感である。
この映画は前情報としていろいろ公開しすぎてるのがそもそも失敗じゃないのかあ、という。
なんというか売り込み方にミスが垣間見える。映画そのものは前情報が一切なければもっと面白かったんだろうなあ。
主人公・石神武人はイラストレーターである。そんな彼のもとに韓国語で書かれたメッセージとともに誕生日プレゼントが届いた。
・・・ん?「ある天才科学者」はどこに?
でもそれもぶっちゃけ分かっているからねえ。ポスターにも
「彼は記憶を上書きされた」
ってアオリ入っちゃってるし。
結局彼は本当はオ・ジヌという名の天才科学者であり、アルツハイマー治療のための新しいウイルスを研究していた。
そのウイルスは宿主の記憶を保存できるから、一度記憶を保存させたウイルスを保管しておいてアルツハイマー病にかかったらそのウイルスを再度注入することで、記憶がリカバリーされる・・・っていう代物なのだが、上司の思惑が動いて別人の記憶を保管したウイルスを注入されてしまったという。
映画自体はそれなりに面白かったと思う。ただ、個人的にはもっと面白くできたとも思う。
「記憶の上書き」なのかどうかをもっと引っ張ってもよかったと思う(二重人格とかなんとか)し、なにより終盤の真実が明かされていくシーンが主人公はほとんど推理したりもせずそれぞれの自白の連発だったのが残念。
それでも物語の背後を動く研究所の思惑、その新型ウイルスの情報を狙って暗躍する組織の思惑、「石神武人」「オ・ジヌ」という人間をとりまく家族や友人たちの思惑・・・。
複雑に絡み合っている関係はなかなか楽しめた。
これは小説のほうが面白そうだな、と思った一本だった。