*筆者は絵画の知識まっさらであることを予めご了承ください!!
天気は微妙。
ちらほら雪の舞う寒空の中、宮城県美術館で行われている「ミュシャ展」に行ってきた。
正直美術には全く疎くて、ミュシャなんて言われてもギリギリ名前を知っている程度。
だけどCMで流れている一枚の絵に心を奪われて見てきたら、ほら。
心を奪われまくりだったよちくしょう!!
ミュシャは幅広いアートを展開していて、油画だけではなく商用ポスターや本の挿絵なども多数残している。画家というよりもイラストレーター的な色が強いかもしれない。
とにかくミュシャの描く女性がことごとく可愛い。可愛すぎてヤバいレベルである。
なんかアレですよね。若干不謹慎かもしれないけど、ミュシャの描く女の子には「萌え」が……。
いわゆる萌え絵に萌えない私が!
ミュシャの画に萌えた!!
写実的でありながら、イラスト的。
絵画とイラストの境目というか。不思議な感覚が漂う。
女性らしいラインの出るポージングでありながら、それはセクシーではなくキュート。
「花と女性の画家」なんて言われるミュシャだが、花そのものだけではなく描かれた女性にも、花のような華やかさがある。
面白かったのは「四季」とか「星」、はたまた音楽とか絵画みたいな「芸術」をテーマにした作品があったこと。擬人化の走りかも。
というわけで買って来たポストカード2点をご紹介。
「四季・冬」。1900年の作品。
全身を衣服で覆い、寒さから身を隠す女性。腰のラインは女性的でありながら、その佇まいはエロスよりもオリエンタルな雰囲気を感じさせる。
覗く顔の表情に惹きつけられた作品。
こちらが「芸術・絵画」。
「冬」とは一転してものすごく華やか。なんだか神話に出てくる元気な女神さまを彷彿とさせる。
こちらもよく見れば乳房が露わになっておりエロティックな構図のはずなんだけど、やっぱり表情が可愛らしくてそっちが先行する。
そんなミュシャだったけど、祖国チェコスロバキアをめぐる騒乱の中で、いろいろと考えることになったようだ。
スラヴ人の独立をけん引するような作品を、晩年は製作していくようになる。
戦争をモチーフにした作品、ミュシャの華々しいイメージとは真逆の黒色の濃淡だけで描かれた死神の絵などは、かなりメッセージ性を感じた。
そうして最後に飾られている絵のタイトルは「宿命」。
力強い瞳でこちらを見据える、女性の顔。
なんだか力をもらえるような、そんな一枚だった。
いやはや、素晴らしい展示でした。
ミュシャの描く女性は可愛くて、そして強い。
ご覧になれる場所にいるなら迷わず見て欲しい。
いやはや、これは素晴らしかったですよ。