えーと。
営業時間が終わり、片付けしていた時の話なんですけど。
何の気なしにメガネを外して、ちょっと左のツルの部分をくいっとやったら。
「ぽき」だって。いや、音もしなかったけどね。
ナチュラルすぎて驚きもしないという事態。
「え?ああ……あ、折れてる」くらいの感じ。怖いですねー。
調理場という、熱と塩分とが強力な磁場を形成する禁忌の大地において、我が金属フレームのメガネは善戦したと言えるでしょう。むしろよくここまで耐えた。アンタは偉い!
とはいえ、明日はたっぷり仕事で新調する時間がないので、この折れたメガネで戦うしかありません。
とりあえずアロンアルファちゃんの御加護をエンチャントします。
なんか困ったって気持ちより、「このタイミングで来るかい……いやー人生って面白いなぁ」という謎のテンション。
なんだかんだで感謝とか色々な気持ちを覚えるのは、俺もまた一人の日本人。八百万の神という意識があるからでしょう。
メガネの神様に感謝しつつ、静かに筆を置きます。
合掌。