心の雑草

「げ」と申します。心の雑草を抜いては肥料に変えていくブログ。

SPEC漸ノ篇より〜世界観についての考察〜

今回もネタバレ注意!!
えー、今回は「SPEC」という世界のあり方そのものについての考察です。ストーリー的な部分にはほとんど触れませんのであしからず。
まず「SPEC」の世界の在り方は劇中のセリフから垣間見えたので、そこから話を広げてみよう。
キーワードは「ガイア理論」と「パラレルワールド」。
世界のヒントは「セカイ」と潤のセリフ、中心は当麻パパの後輩さんのセリフからだ。

結局世界は一つなのだろうなという。
ゲーム「ゼノギアス」のゾハル的な考え方に近いだろうか。
パラレルワールド」と「ガイア理論」の複合であることは分かりましたので、自分の解釈でしかありませんが軽く考察、はじめます。

もう一度言いますがネタバレしてますからね!引き返す方は引き返して!!
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パラレルワールド

パラレルワールドというと「シュレーディンガーの猫のパラドックス」なんかでも有名ですが、まあ早い話が僕らが生きている世界の他にもたくさん世界があるよーっていうお話。解説的に「シュレーディンガーの猫」を知っといてもらえるとまとめがスムーズに進むので、この猫ちゃんのお話を簡単にさせていただきましょう。
シュレーディンガーの猫」という実験は、外からは中が見えない箱に猫を入れて、1時間後にはきっちり50%の確率で猫が死んでいるようなシステムを作る(この装置の説明を始めるととんでもないことになるので、興味ある方は自分で調べてね)。
さて、1時間経った時、箱の中はどうなっているでしょうか?という問題です。開けちゃダメよ。
この時の箱の中には「生きている猫が入っている(世界)」と(死んでいる猫が入っている(世界)」とが、同じ空間に
同時に存在している……という論理だ(もちろんこれはパラドックスなので、これがあり得ないことを論理的に説明しようとするための問題)。
シュレーディンガーがこの問題を残してこの世を去ると、解釈として2つが生まれることになる。

どちらも箱を開けた瞬間に世界は確定するのだけれど、そのあとの解釈が異なる。

箱を開け、中を見た人間(これを観測者という)が見た世界に固定され、それまで2つあった世界がその瞬間に1つになるという「コペンハーゲン派」という考え方。

もうひとつは箱を開けた瞬間「観測者が生きている猫を見た世界」と「観測者が死んだ猫を見た世界」という世界に拡大していき、さらにその先々の選択肢の数だけ世界が増殖していくという「エヴェレット解釈」と呼ばれる考え方。

どちらも「パラレルワールド」の存在は認めているといえる。それが生まれたり消えたりするか、生まれ続けるかという違いだ。

「ガイア理論」

これは作中でわかりやすく話されていてその通りなのだが、ずばり「地球が人間みたいに意思をもっているよ、地球という生命体なんだよ」ってもの。これ以上説明してもなあ・・・。
「SPEC」という物語内で言えば、セカイ達の意思とは無関係に、地球は人類の進化を願い現実化させ、SPECホルダーを生み出し始めた、と。
個人的にはこのあたりを掘り下げて「爻ノ篇」が進むとスケールがでかくて嬉しいんだけどね。

というわけで「パラレルワールド」と「ガイア理論」からの世界観をズバリ

えー。
一発で言うと「観測者が地球のコペンハーゲン派型パラレルワールド世界」である!!
・・・どうですか?わかりにくい?

作中のセリフから「ガイア理論」と「パラレルワールド」が成立している世界であることは確か。
でも世界は一つ。
「地球の意志が未来を選択している」ということは、箱の中にある無数の未来(パラレルワールド)から、地球が「人類が進化しSPECホルダーが自然発生する世界」を(意識的に選択して!)観測することで一つに収束させている、ということだ。

この「選択して未来を観測する」というのが、前述のゲーム「ゼノギアス」のゾハルっぽい。
*ゾハル無限エネルギー供給機関で、そのシステムとしては使用者の望む未来を無数の可能性事象の中から能動的に引き寄せることで、その時の引き寄せエネルギーを電気とか熱とか、まあそういうエネルギーとして変換できるエネルギーとしても供給しますよーっていうもの。つ…強いな。

ということで個人的にはそういう世界なんじゃないかと思っています。
その理に敵対するのが向井理演じるセカイで、その理から外れているのが大島優子演じる潤。

ソロモンの鍵が気になりますが……。
むむう。
意外とこういう「世界の設定」みたいなものは多く語られないので、自分で補完したくなっちゃうよね。……自分だけ?

しかしラストの「殺す…殺す…殺す!」はヤバイなあー。
当麻、一度闇に堕ちるフラグが。


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