心の雑草

「げ」と申します。心の雑草を抜いては肥料に変えていくブログ。

「スターウォーズ 最後のジェダイ」を観ました

もう、ルーク・スカイウォーカーという物語の締めくくりというような内容。
シリーズ最新作ではあるけど、これはむしろ初期シリーズからちゃんと観ている人にこそ向けられた作品かな。

スター・ウォーズ/最後のジェダイ  オリジナル・サウンドトラック

スター・ウォーズ/最後のジェダイ オリジナル・サウンドトラック

前作と比較すると、監督が変わった影響もあるのかエンターテイメント性が強くなった印象。
ただそれだけではなく、ルークのその後を回想部分も含めつつ骨太に。
反乱軍の苦戦と、ルーク&レイのジェダイの物語、そしてカイロ・レンがそれぞれのストーリーに絡み合う。分かりやすくストレート、だからこそ強く引き込まれたとも言えます。

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どうしてもルークを見ちゃう

ストーリーとしては、新シリーズの主人公であるレイがルークからジェダイとしての心技を教わる話……だと思ってたんだけど、むしろ「何故ルークがジェダイとしての生き方を捨て去ったのか」が主題だったように思う。

なるべくネタバレしないように書きますが、エピソード6での戦いの後のルークの行動が分かる。
あの後ルークは次代のジェダイの育成を志し、それをある事件から断念し、そうして全てを閉ざしてただ死を待つだけだったルークが、再び立ち上がる物語。
ヨーダも出てくるし「最後のジェダイ」というサブタイトルは、やっぱりルークに対してってイメージでございました。

フォースに対する哲学というか

今回気になったのは、作品全体を通してのフォースに対する作者側の考え方ですかね。

フォースとはジェダイだけのものではなく、自然のどこにでもあまねく存在している力。
光と闇、平和と暴力、そういった間にある調和のエネルギー。それがフォースです。なんとなく仏教でいう中庸のような感じの解釈で、地味な部分だけど共感できた部分も多いです。

もう一つ、ストーリー全体を通してテレパシー能力みたいにフォースが扱われていた。
レイとカイロ・レンは作中で何度もフォースによって会話をし、ルークもレイアとフォースによって意思疎通を取り、クライマックスではルークはフォースによって自身の幻影を遠くの惑星に飛ばすことまでする。
今までの作品だと、戦闘能力としてやシンプルな超能力としての側面が強く描かれていたように思うので、今回のような面が強調されたのは少し意味があるのかなあとか思ったりして。

ストーリー全体

150分以上ある長尺だったけど、全くそれを感じさせないストーリー。
レイとルークによる比較的静のシーンと、反乱軍によるファースト・オーダーとの戦いのシーンの動とがくるくると場面が切り替わる。下手にやり過ぎるとリズムが狂ったりすると思うけど、むしろこれによって飽きさせないリズムの構築になっていたかも。

ルークもそうだけど、エピソード6までの世界が終わり、7からの世界に入れ替わろうとしている。
「最後のジェダイ」であるルークが最後の最後に言ったセリフは「そして、私は最後のジェダイではない」ですからね。

とりあえずルークがカッコよかったなあと、それだけでも観ていいレベルでした。もう一回観たいくらい。