雨が降っている。時刻は、22時を回ったところである。
すっかり季節は夏なので、窓を開けたまま電気を消した部屋で、布団に横になる。上には何もかけなくても、ちょうど良いくらいの室温だ。
地味に天気が良くない日も続いていて、その中にはやんわりと雨が降った日も混じっていたように思う。
それでも、体調の悪さや仕事面での不調などに意識が向いていて、この感じを忘れていた。
- 作者: 安冨歩
- 出版社/メーカー: ディスカヴァー・トゥエンティワン
- 発売日: 2012/12/14
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私は、雨が好きなのである。
……ということを、布団の上で「超訳 論語」を読み返しながらふと思い出した。思い出したというか、改めて気がついた。
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雨は通勤などの間に降ると極めてイライラさせてくれる。
まず、傘が邪魔で仕方がない。
雨が降っていると、朝家を出る時に「荷物(傘)が増えるわー」と思ってしまって萎える。
そして降らなければ降らないで「せっかく持ってきてんのに降らないのかい!こうなると本当にただの無意味な棒だよ!」という感じで、これはこれで苛立たしいのである。傘には罪はないが。
そのような感じで、ここしばらく雨に対してはネガティヴな感情のみで接してきていたが……これを書いている今のように、部屋の中で聞く雨の音というのは、大変心地が良い。
身体が濡れることもなく、傘のような荷物もなく、今頃の季節だと、晴れの日に比べると過ごしやすい気温に下げてくれる。
心に余裕がなかったのか、雨の音を楽しむような気持ちになったのが随分久しい。
通勤時はとりあえず音楽を聴いたりばかりしていた。自然の音に耳を傾けるような心の膨らみがなくなっていたような気がする。
雨を楽しむような余裕がある心を取り戻す切っ掛けになった、そんな夜。