先日コンビニで見かけた「哭きの竜Genesis」を読んでから何が起きたかというと、文庫版の「哭きの竜」を全5冊一気買いするという事案が発生。
- 作者: 能條純一
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2017/04/28
- メディア: コミック
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めちゃくちゃ昔に「ばりごく麺」の感想を書いたことがあるが、能條純一作品は全体としてその雰囲気や説明不能の温度を楽しむものだと思う。
そんな中で多少読みやすい世界になっているのが「月下の棋士」で、逆に理解できない人は容赦なく置いていく振り切った作品が「翔丸」。
「哭きの竜」はちょっと翔丸サイドの作品ですかねえ。大ヒットした麻雀マンガであることは間違いないが、終始「なんかよく分からないがカッケェ!!」みたいな空気が漂う。
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あンた 背中が煤けてるぜ
一番有名にして意味が分からないがカッコいいセリフ。竜が勝利目前あたりに言うことが多いです。
読んでいての感覚的には、竜から見てダメな人が背中が煤ける印象。
変な意地やプライドで降りるべき所を降りられないような人に使ってあげよう。
他人の命かまうより 己れの命ーー磨きなよ
たまに出る優しい竜。
全体として意味不明ではあるけれど、その中でもこれみたいに人生の教訓にもなりそうな言葉も出てくるから哭きの竜はたまりません。
「命を磨く」って言い回しが良い。
天など知らぬーー地も知らぬ あるのはーー今ーーこの瞬(またたく)とき
このセリフが個人的には一番好き。
その生きている今、この瞬間のみを生きるというのはすげえ大事なことでして、考えてもどうにもならない未来への不安を抱えすぎて今が上手くいかなくなることも多い。
「今にのみ集中する」ってのは仏教的な考え方でもあるし、今の積み重ねが未来だし。
命の深さを卑下するものに 真の勝負は語れない
ちゃんと読んでみて相変わらず理解出来ない部分はあれど、いつ死んでもおかしくないような生き方をしているからこそ竜のセリフには「命」を大事にしたものが多いことに気付く。
とりあえず哭きの竜読んでると、メガネの位置を直す時とか手の動きが竜みたいになります。