心の雑草

「げ」と申します。心の雑草を抜いては肥料に変えていくブログ。

らーめん山頭火の真の魅力は「ねぎめし」260円

梅雨が目前に迫っている。
明日からは天気が崩れていくようだが、まだ相変わらず暑いくらいの陽が射している。
仙台ーー。
来週の今頃はおそらく天気は優れないであろう。
しかし今はまだ、歩いていれば汗がじわりと出てくるほどの陽気である。
その中を歩いている。
その中で、ふらりとラーメン屋に入った。
山頭火であった。

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山頭火ではラーメンよりも気になるものがあると思っている。
それは、サイドメニューの「ねぎめし」である。
平日であれば、平日限定のランチセットである、昼定食を注文すればよい。
それで、ラーメンと、ねぎめしを同時に注文できることになる。
しかし日曜日である。
塩ラーメンの食券とねぎめしの食券を、一枚ずつ購入し、カウンターに腰掛けた。

店はコの字型のカウンターと、わずかなテーブル席でできている。
コの字型といっても、綺麗な形ではない。店に入って右側が大きく伸び、逆に左側は、店員が厨房と行き来するための通用口のようになっていて、かなり席数は少ない。
正確に言えば、コの字型と呼ぶよりは逆L字型と呼ぶ方が分かりやすい、そんなカウンターだ。
その右側の角に近いところに座った。

客数はまだ少ない。
自分の注文したものを待っている間に、続々と客が入ってくる。
家族連れの父親が、山頭火は塩ラーメンだよ、というようなことを言っている。
そうだ。
それは一方では正しい。
正しいが、それほど単純な話でもないと思っている。
味噌の存在だ。
味噌ラーメンも、まず間違いなく旨い。ただ今日はおれも塩ラーメンだ。
そして、本当に忘れてはいけないものを忘れているぞ。
そういう思考がとりとめもなく走る。
そうしているうちに注文したものが来た。


ねぎめしだ。本当に忘れてはいけないもの、それはねぎめしなのだ。
ねぎめしと銘打ちながら、ねぎを遥かに超える量のカイワレ大根。
どうだ。
どうだ。
どうだ。


白米の上に一面細かいカツオブシがかかり、その上にたっぷりとカイワレと万能ねぎ、そして刻み海苔が乗せられ、ダシ醤油がかかったものだ。


シンプルだが、旨い。
シンプルだからこそ、旨い。
初めて食べた時、こういう旨さがあるのかと思った。
食べる前からイメージは出来る見た目である。
しかし、そのイメージしていたものをわずかに超えてくるような、不思議な魅力がある。
同時に頼んだラーメンを邪魔しないような、ささやかな気遣いが出来るようなサイドメニュー。
探してみても、意外とこういうメニューは少ないのではないか。


ところで最近夢枕獏餓狼伝」をハイペースで読み返している。
文体を餓狼伝風味に仕上げてみた。
そこで、ブログのカテゴリーとしてもラーメンだけでなく、短編にもカテゴリーさせてみたのである。
ラーメンと夢枕獏
書いている身としては、内容の巧拙はともかく、楽しいものである。

平成28年6月12日 自宅にて