心の雑草

「げ」と申します。「旅=人生」というライフスタイルをめざして、心の雑草を抜いては肥料に変えていくブログ。

「M-1グランプリ」の感想やら何やら

今日はさすがに大河ドラマより優先して観るものありますよ。


「M-1グランプリ2015」です。

さっくり敗者復活戦のほうも観てたんですけど、この場所まで辿り着いた人たちだけあってみなさん面白い。
とろサーモン東京ダイナマイトあたりがツボでしたわい。あと単純にトレンディエンジェルは幸福になる感じで好きです。

……というわけで本編を順番に行きましょう。

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メイプル超合金

初見の方々。男のほうがもう見た目コブラ
見た目に反して正統派のスタイルが基準にあって、そこにコブラのぶっ飛びキャラクターがしっかり乗ってて素直に面白かった。

最後噛み倒したけどそれも笑いに拾い直すのはマジで芸歴3年ですか?って感じの貫禄を感じた。
というやっぱりコブラファンだったか。サイコガンは心で撃つのよ。

馬鹿よ貴方は

独特の間とブラックな内容が魅力のコンビ。
面白いけど爆発力には繋がらない印象。

……かと思ったら終盤にルールも何もない「大丈夫」の永久コンボを仕掛けてくるカオスな世界に突入。
爆発性はあったが、これ点数付けにくかったと思う。確かに「漫才は新しい場所に来た」気がする。

スーパーマラドーナ

「料理界の川越シェフは川越シェフや!」
から少しスイッチ入ってきて、終盤にしっかり盛り上げ切って終わったって感じ。前振りと終盤での回収も見事。

3組目にしてキレイにまとまった作風がきたな〜っていう。

和牛

この人たちはTHE MANZAIにも出てましたっけね。
そしてあの時のパターン通りのスタンスをそのまま磨き上げてきたなあ。

和牛の漫才スタイルってのはもう確立してるので、このミニコントの世界に対してリアルタイムでドライに差し込み続けるのは他の人には簡単には出来なさそう。
オリジナリティって大事です。

ジャルジャル

漫才やってる記憶がもうないですけど果たしてどうかね……。
フタを開けたらお互いに突っ込むしボケるやつでした。笑い飯が作った「明確に交互にボケ合う」システムを繋ぎ目をなくして、異なるスピード感に至ったようなもの。

単純に場も盛り上がってたし、点が高いのも納得するクオリティでした。
ただ礼二さんの言う通り、漫才の大枠ではなく細かい所を肝に持ってきたことをどう受け取るのか、で感想は分かれるかも。

銀シャリ

いわゆる「漫才」。観ていて、聞いていて気持ちいい。
例えツッコミの切れ味とハイスピードな感じはスッゲー面白い。

昔は速すぎて苦手意識があったんだけど、ネタ自体が分かりやすかったのかスッと入ってきてずっと笑ってました。

ハライチ

笑い飯のスタイル」のように「ハライチのスタイル」を明確に作ったコンビ。ハライチのは「ハライチ」っていうジャンルだと思っている。
そういや水曜日のダウンタウンでも「ハライチのフォーマットが一番面白い」ってやってたしなあ。

今回はそのフォーマットを使わずに勝負してきたハライチ。終盤は少し寄せてきたけど。
ただいかんせん岩井さんが噛みまくってたのと、今回のネタの内容が場の空気と噛み合ってなかった感じがある。ああいうサイコネタは個人的に好きだけど、点数伸びないのも理解できる内容だった。

タイムマシーン3号

オンエアバトル勢って言っていいのかな。
デブネタは健在。「漫才→ぜんざい」一発でルールを分からせてしばらく盛り上げてからのヘルシー登場、「タニタ」で決着をつける……みたいな、全体を通して大きな一つの物を見させてもらった印象。

知ってるタイムマシーン3号のスタイルがそのまま進化しているのは嬉しいし、その進化がしっかり面白い方に向かっていたので、個人的には一番面白かった。
個人的にはもっと点数伸びても良かったんじゃないかと思う。

トレンディエンジェル

敗者復活はトレンディエンジェルでした!これは「技術とか関係なしに面白かったかどうか」で一般の人が選んだ結果ですかね。少し審査員との温度差あるかも。

華がある、というか。もう素直に盛り上がる。盛り上がるんですね。
全体として一つのものを見せるんじゃなくて、単発の爆撃が乱れ撃ちしてくる安心のトレンディエンジェル

「楽しい漫才」の言葉がよく似合う。場の盛り上がりが評価されたのか高得点。


決勝3組

ジャルジャルトレンディエンジェル銀シャリの3組。
盛り上がりが結びついたのがジャルジャルトレンディエンジェルで、ネタの完成度で上がってきたのが銀シャリかなーという感じ。
とはいえそれぞれがそれぞれにしか出来ないやり方を作り上げてきたコンビであり、個性のぶつかり合いが楽しみ。

銀シャリ

ネタの入りがジャルジャルが1発目にやったネタとネタの構造が似てたのが厳しい気がする。
1回目のネタのほうが圧倒的に面白かった感じ。これは残念。

トレンディエンジェル

今知りうる限りでは一番明るく楽しく観れる漫才を作ってくれるコンビかなあと。
「らしい」漫才をやりきった感じ。相変わらず何も考えずにただ笑えるのがトレンディエンジェルだし、それを出し切ったように思う。
火力が違う。

ジャルジャル

完全に同じ構造の漫才をやるかね……という。
面白いんだけど……っていう。
オードリーも同じなんだけど、なんでしょうねこの差は。
自分達のやり方を完成させるのはいいんだけど、そこの中にスパイスが入るか入らないかの差ですかね……。1回目と同じネタ観てるのと対して変わらないような感覚が襲ってきて、笑えなかった。

優勝者と感想

「これはトレンディエンジェルだろ」と思ってましたが、やっぱりトレンディエンジェルでした。
盛り上がり方が全然違うのは観ていて分かったし、なによりトレンディエンジェルのフォーマットは他の二組とは起点が違う。
ジャルジャルなんかは区別するのにいい例で、「ネタの構造」ではなく「ネタの題材=ハゲネタ」の方をコンセプトに据えることで毎回勢いで突き進むルールのないような漫才でありながらも「トレンディエンジェルのネタだ」と分からせるもの。

ジャルジャルはネタの作り方に縛られてしまった感じで、銀シャリは2本目は安定したネタで置きにきた感じ。結局先に面白いものを見てるから、どちらも2本目が物足りなかった。
そうなるとトレンディエンジェルのネタは新鮮味がなくならないし爆発力が落ちなかったのが勝因でしょうか。
そういう意味ではタイムマシーン3号トレンディエンジェル型の構造だから10年経った今でも基本的には同じ作り方のネタで今年ここまで復活してきたと思うし。

全体を思い返すと、漫才というものが新しい土壌になってきてるんだろうなあということ。
いわゆる「漫才」しか認めないのならば今年のファイナリストの半分くらいは派生型の漫才になるわけで、今変化の時代が本格的に来ているのかなあ……みたいな。
しれっと完成度高いのに勢いのあるメイプル超合金という新生の誕生に始まり、自分達の世界を突き進む馬鹿よ貴方は、正統派路線のスーパーマラドーナ銀シャリ、正統派+αが光る和牛。笑い飯が生み出したスタイルの進化系を見せたジャルジャル、そして全てがバランスよく高い水準だったタイムマシーン3号。ハライチさんはそういう中にいて今まで以上のものを用意できなかったか。


なんつーか「何故トレンディエンジェルが優勝なんだよ」で終わるのではなく、「何故トレンディエンジェルが優勝したのか」を考えないといけないんじゃないかなあ。それが「今の漫才」なんじゃないかなあとか。
漫才というジャンルがそのくらい広い世界に成長してきたし一般化してきたんだと思う。昔からお笑い好きな原理主義者的な人に対しての問いかけが今年のM-1だったのではなかろうか、などと思います。