こんばんは、大沢たかおです。
間違えました、げです。
今日は天気も良かったので、多賀城へ再び足を伸ばしてみた。
国府多賀城駅のすぐ隣にある東北歴史博物館にて、江戸時代の日本の医術のテーマにした特別展「医は仁術」展が行われているとのこと。
そんなわけで特別ナビゲーターはドラマ「仁〜JIN〜」で主演を務めた大沢たかおさんだ。
こんな感じの拝観券を入り口で購入し、いざ大沢たか……いや、江戸の医術の世界へ。
南方先生ー!!
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とにかく知らないことが満載。そして当時の医者が凄まじい探究心と「仁の心」をもって向き合っていたことが分かる展示だった。
解体新書完全版の存在
一番へえ〜と思ったのがこちら。
杉田玄白が中心となって3年の歳月をかけて翻訳し、完成した「解体新書」だが、
その内容たるや間違いだらけだったそうな。
それに気付いた玄白は大槻玄沢に再翻訳を託し、そして大槻玄沢は30年以上の月日をかけてついに完全版を完成させた。
「重訂解体新書」
である。その時にはすでに杉田玄白はこの世になく、玄沢本人も翌年に亡くなったというのだから泣ける。
他にもロシア語の医術書の翻訳、漢文で書かれた薬草図鑑の翻訳。
江戸時代の医術は、翻訳の歴史でもあったようだ。
改めて小石川養生所の仁の精神に感動
小石川養生所は徳川吉宗の時代に、一人の町医者が目安箱に
「金のない町人も平等に診てもらえる病院作ってくださいよ」
という意見を放り込んだことから始まった。
当時は医者にかかれるのは一握りの偉い人だけで、そんな時代にこれを投函した方も、そしてそれを実行した吉宗もイケメン極まりない。何よりこの小石川養生所は江戸の終わりまで続いたってのもまたいい。
ほかにも細かいことだが、民間に自力で治療できる手助けとしての薬草図鑑の配ったりしていて、医に関しては出来うる限り身分の上下なく手を差し伸べていた様子に「仁」を思う。医者だけでなく幕府も仁だった。
実際に解剖する探究心
中国から伝わった医術、西洋から伝わった医術。そんな中で「どっちが正しいんだよ!」と思った医者達がいた。
彼らは死罪となり、首を撥ねられた罪人を解剖することでリアルな知識を求めていった(この様子が絵になっていて結構グロい)。
その追求は徹底的で、斬られた首に管を繋いで空気を吹き入れ肺の働きを調べたり、腎臓に墨汁を入れてその働きを調べたという。
通常この時代の罪人のために墓などは作られないそうだが、こうして解剖された罪人は特別にお墓を用意されたそうだ。これまた死後の者への「仁」だ。
まとめっつーかその他
当時はミイラや人魚の肉(とされたもの)が中国から輸入され薬として使われていたりしていたので真面目にそれについて書いていたりして、興味深い。
あと別の特別展では伊達家代々の奉納用日本刀が展示してあって激アツでした。脇差とは思えない厚みと長さの剛剣があってテンション増。
散歩したり刀を見たり、江戸時代の医術史から日本人に想いを馳せたり。
気持ちの良い祝日となった。
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