心の雑草

「げ」と申します。心の雑草を抜いては肥料に変えていくブログ。

「劇場版ペルソナ3 第3章Falling Down」感想

さあ早速観てきましたぜ。


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朝8:20からという最速感で

劇場版ペルソナ3 第3章Falling Down

です。


1章が春、2章は夏。
3章となる今回は秋がテーマで、物語全体としても起承転結の「転」に当たる部分。
ストーリー全体は4月〜翌年1月までのお話だが、この内の11月のみを切り取りディープに描き切ったことでストーリーとしての「転」、それぞれのキャラクター達の「転」がしっかりと伝わる作品となっていた。


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間違ってなければ今回主人公が身に付けていたペルソナはメルキセデク、ジークフリートアラハバキオーディン。いやー強くなったな。


荒垣が死ぬまでは「別れの苦しみ」を知らなかった主人公は、別れがこんなに辛いなら絆なんていらないという答えに至ってしまいみんなと距離を取り始める。なんか聖帝みたいだ。
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でも主人公にはサウザーと違って仲間がいる。そして彼らはそれぞれ別れの先輩でもある。
ゆかりは父を亡くしているし、天田も母を亡くし、妹を昔亡くしていて今回荒垣を亡くした真田先輩。
3章初っ端で親父を亡くす桐条先輩、3章のメインを張るテレッテはチドリから命を文字通り託された。


彼らの姿を見ながら「別れても絆はなくならない」ということに気が付いた主人公は再び立ち上がるのである。


とはいえ今回の主人公はもはやテレッテ……こと伊織順平氏でした。つーかチドリマジ萌えだな。素直クールというやつか。
このエピソードはゲームの時もグッと来てたけど、やっぱり来るものがある。
ここまでどちらかというと嫌いだった順平というキャラクターの株が一気に上がるエピソードでもある。
「守るべきものがあるから戦えるんじゃないか?」という問題に対する強いアンサーがこれで、順平は「自分が生きること=愛する人・チドリを守ること」という地点に至る。
他のキャラクターは「遺志を継ぐ」みたいな概念的な守るべきものを絆として強くなるのだけれど、主人公としてもこのチドリの献身と順平の覚醒は決定打だったのかなあと思える。


主人公の内面のFalling Downは仲間たちの生き様によって終わり、理事長にまんまと騙されて13番目のアルカナの暗示を持つシャドウ「デス」が蘇る。
世界にFalling Downが訪れることが確定した中、主人公とその仲間たち……導く大人がいなくなった中で、10代の少年たち特別課外活動部は何を自らに課すのか。
そして仲間たちを守るために主人公は何を選択したのか。


次回がラストとなるこのシリーズ。
回を増すごとに前章を超えるクオリティで仕上がっているので、生と死の物語であるペルソナ3の最後はすげえ楽しみであります。