心の雑草

「げ」と申します。「旅=人生」というライフスタイルをめざして、心の雑草を抜いては肥料に変えていくブログ。

「何故カイジを読み続けているか」の答えに触れた今週のヤンマガ

ヤングマガジン 2015年 2/23 号 [雑誌]

ヤングマガジン 2015年 2/23 号 [雑誌]

今週のヤンマガである。
喧嘩稼業では梶原さんが工藤をボコボコにして、彼岸島では再び最強装備・丸太が大活躍。


そんなヤンマガ、今週はカイジが盛り上がった(個人的に)。久しぶりにカイジがカッコいいこと言いました。
命を、しかも自分以外の人間の命も一緒に賭けてのポーカーで、最弱の手札にも関わらずレイズして相手をドロップさせたカイジ
「命を賭けるとはどういうことか」がキレ良く描かれていてグッと来たんだけれども、最近のカイジ全体を見ると全然話は進まないし、仕方ないとはいえEカード編や地下チンチロ編のころほどの盛り上がりはないし、ぶっちゃけ落ち目な漫画になって来ていると思う。

それでも読んじゃうんだよねえ。
その理由が、今週のカイジでなんとなく見えてきた気がするのであります。

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キーワードは「反動」

ずっと場面も変わらずにダレながら進んでいくギャンブル編を読んでて、読者側としては感覚がにゅるっとしてくる。
そういう状態が続いて続いて、今週みたいなのが放り込まれる。
そういうカタルシスがカイジにはあると思う。

思えばカイジくんは鉄骨渡りにEカード、17歩と負ければまず死ぬであろうことを何度もくぐり抜けて来ていて、そんな人間が言い放ったのが今週の「命を賭ける覚悟」のお話。

振り幅ってカイジ全体の鍵になる気がしていて、カイジ自身も普段はヘタレ極まりない人間だけどギャンブル、特に命がかかった場面において覚醒するわけで、読者もこれにシンクロして盛り上がるんじゃないかなーなどと。まあ読者っつーか私が、ですが。

描きたいことはやっぱりギャンブルではないんじゃないか

カイジという漫画が何を訴えかけているかというと、ギャンブルの題材となるゲームの面白さでもそこにある深い心理戦でもないと思う(いや、そこはカイジシリーズの魅力ではあるけど)。
そういうツールを使って「人間」を描いてる。今更感がある論ですけどココをズラすとカイジの本質を見失う気がする。

入り口としてギャンブルとかゲーム性があって、本当に描きたいのは今週のカイジで描かれた命の覚悟みたいな人間の生き様みたいなものであって、私はそれが「いつ来るんだ、いつ来るんだっ……!」みたいな感じで焦らされながら毎週読んでいるに違いない。

最強伝説黒沢を読もう

そんな「人間」に特化した福本作品が一つあって、それが最強伝説黒沢である。

最強伝説黒沢全11巻 完結セット (ビッグコミックス)

最強伝説黒沢全11巻 完結セット (ビッグコミックス)

結婚もしてないただの土木作業員の40代中年黒沢を主人公に、人間の尊厳についてかなりディープに踏み込んだ漫画。今は続編の「新黒沢 最強伝説」が連載しているが、やはり当時の黒沢が持つ勢いには勝てない。

カイジやアカギの名言で価値観変わる人も多いと思うが、アカギが老齢のことのお話に触れる「天〜天和通りの快男児〜」や「黒沢最強伝説」の純度って凄まじいものがあって……あれ?何故カイジを読むかの話してなかったっけ?


心の核に触れる言葉を待ちながら読んでいる

無理矢理まとめると、カイジって作品は福本作品の中では割とライトユーザー向けなんだと思う。
独特なオリジナルゲームを用いたギャンブルのルールの面白さとそこに盛り込まれる心理戦という多くの人が楽しめるテーマを中心に描き、そんな中で以前和也が言った「心の核に触れる」言葉が突如飛び込んでくる。
そういうバランスがカイジって作品で、Eカード編におけるカイジ耳切断とか地下労働施設のビールが超美味いとか「今日を頑張った者にのみ明日が来るんだよ……!」が余計に突き刺さる。


この瞬間を待ちながらカイジを読んでいるのだ、私は。