心の雑草

「げ」と申します。心の雑草を抜いては肥料に変えていくブログ。

苦難と解放に込められた意味 「ノア〜約束の舟〜」

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結構話題になってるんじゃないですかね、「ノア〜約束の舟〜」。観てきました。

夢の中で世界滅亡を意味するかのような光景を目にしたノア(ラッセル・クロウ)。それが神からのお告げであり、全世界を飲み込むほどの大洪水がやって来ると悟った彼は、その日から家族と共に一心不乱になって巨大な箱舟を造る。さらに、生命を絶やさぬようにと、この世の全ての種類の動物を次々と箱舟に乗せていく。だが、ノア一家の前に不安に駆られて箱舟を奪おうとする者たちが立ちはだかる。
映画『ノア 約束の舟』 - シネマトゥデイ

これは賛否両論飛ぶだろうなーっていう作品。「ノアの方舟伝説」を大胆アレンジ!というと聞こえはいいが、ちょっとアレンジしすぎて原題の重みが……とか思う人もいそうな感じだった。

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確かにノアの方舟伝説を忠実に物語にすると、あんまり物語としては盛り上がりにかけるだろう。
そういう意味ではカインの末裔が「人間代表」として方舟を奪いに来るというのは悪くなかったのかな、と思う(ノアの仲間となった堕天使たちはもう別のSF映画のようだったが)。

神の意志を忠実に守ろうとするあまり己の心を封じ込め、最悪家族をも殺そうとするノアの苦悩は計り知れない。途中から狂気に駆られたように「ただ舟を作り動物たちを乗せ嵐を乗り切る。他の人間は一切助けない」ことだけを行うようになるノアは、全てが終わった時にその重圧の反動で……。

神に選ばれた責任と、家族への愛との間で揺れる実直な男ノア。このへんの機微は後から思い返すとなかなか切ない。


ノアの養女イラを演じたエマ・ワトソンの熱演も良かった。ハリー・ポッターでのイメージを覆すような演技で、彼女がしっかりした女優であることを知った。


キリスト教における神がどういうものか、その外枠くらいは分かったような気がする。
とりあえず「ノアの方舟伝説」そのものの予習はしてから観たほうがいいかも。



ノアの方舟」といったら「リンダキューブ」。