心の雑草

「げ」と申します。心の雑草を抜いては肥料に変えていくブログ。

「まんが 哲学入門」 感想

こんにちは、一歩です。
早速発売したばかりの森岡正博著・寺田にゃんこふ画「まんが哲学入門 生きるってなんだろう?」の感想です。

内容としては過去の哲学者たちの固っくるしい学説をまとめたものではありません。
哲学者である著者自身の考えを、分かりやすくマンガにして解説してくれているという感じ。思春期くらいの時期に読めたらなんて幸福だろうと思います。内容も言い回しも、中学生ぐらいから分かるイメージです。人生変わるって。

人間のきっと誰しもが考える「生きる意味」について、「時間」「存在」「私」「生命」の4つのテーマからアプローチしています。
まずはそもそも「時間」って何さ?過去や未来や今とはなんなのさ?ということを解説。そしてそれらを実感する私たちはなぜ生きているのか?といった具合。
他のテーマもそう。
「在る」とはなにか?から自分自身の存在の意味のお話へ。
「私」と「他者」とはなにかという問いから、「生きる」ことの定義へ。
「生まれること、死ぬこと、生きていくこと」の思考から、「生きる理由」の探索へ。

マンガという軽快なテンポで、順序よく展開されて行くので非常に読みやすかったです。

そもそも哲学書としてというより、マンガとしてもかなり斬新なアプローチもされていたりします。
日本のマンガとは全く逆で、左から右に読んでいくしセリフは横書き。違和感あるかと思えばそんなことは全くない。
そして原画はなんと全部森岡正博氏。哲学者が描いたマンガ本です。

そして衝撃だったのが全編マンガであったこと。オールマンガの哲学書なんて初でしょうね。

この本から哲学に興味を持ったひとのために、巻末には「読書案内」として様々な哲学者の書籍が紹介されています。バークリーを紹介していただいて有難い限り。バークリーの書籍はなかなか売ってないんで、結構知らない人もいると思うんですよね。

著者曰く「哲学とマンガは、ほんとうは相性がいいのです」(あとがきより)。
いやはやまったくです。続編期待。

かなり軽い気持ちで読めます。
「まんが哲学入門」から、軽い気持ちで哲学してみるのはいかがでしょうか?


これ読んだら、俺と哲学談義しましょう!