心の雑草

「げ」と申します。「旅=人生」というライフスタイルをめざして、心の雑草を抜いては肥料に変えていくブログ。

「SPEC結 爻ノ篇」 エンディング考察 (12/4追記)

ようやくある程度まとまった時間ができたので、そろそろ「SPEC 爻ノ篇」エンディングの考察を一筆。
あとはいまいち説明不足だなーと感じた所とかを列挙して、まあ次回以降の考察の糧にしておきます。
人によっては「そんな分かり切ったこと」なんて思われそうですが、まあお手柔らかに。


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映画見た直後に考えまとめようと思ってペン走らせたらこんなことになっちゃったよ!!

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ソロモンの鍵

当麻の右手のSPEC「ソロモンの鍵」の能力は、パラレルワールドとのゲートを開くことであっておそらく「閉じること」ができない。本来は閉じる力もあるのかもしれないが、人間という肉体の器では明らかにキャパが足りない。さらに当麻はその身に大量の先人類の霊魂を封じているので、自分でソロモンの鍵を制御しきるだけの力はなかったと思われる。

つまり、外部から殺してもらうなどして強制シャットダウンしてもらわないとゲートは閉じられず、「世界を救うこと」は完成しない。そこでゲートを閉じるために瀬文が選ばれたというわけだ。

作中で「不可逆的に時間が戻る」みたいに言われてますけど、あくまで「異なる世界に繋ぐ」力であるということを押しておきたい。「今の世界より時間的に過去に見える世界」に繋いでる感じだ。

当麻の死体は瀬文にしか見えてない?

さて、瀬文が当麻を撃ち、世界が再び収束した後。その瀬文は直後に塔に登ってきた男たちに「刑事殺しが!」と罵倒されながらボコボコにされる。このシーンは「真実を知っているのは瀬文だけ」という新世界の哀しさをよく表した切ない場面だ。

この時、もちろん瀬文には自分が殺した当麻の死体が目に映っているのだが、なぜか瀬文をボコボコにしている男たちは当麻の死体には目もくれない。さすがに不自然じゃないか?と。
当麻が繋ぎ、瀬文がゲートが閉じた後の世界とは、そもそも「当麻紗綾という人間が生まれていない世界」だったと考えられる。もっというと「先人類がそもそも存在せず、現在の人類が初めから進化して今に至る世界」、いわゆる現実世界の我々が教わっている通りの世界にした。


新しい世界には先人類は到達できず、人間だけが「記憶とSPECを書きかえられた状態で」到達する。
「当麻紗綾という人間がいない歴史」であり、「そもそもSPECが存在しない」歴史だ。

そんな世界の中でのイレギュラーが瀬文焚流という「人間」。彼はソロモンの鍵を閉じた張本人であり、彼もまた「新しい世界を作った人間」なのだから。
彼はどんなことがあっても自殺したりすることはないだろう。瀬文には当麻という人間が守り、作った世界の内側から、その世界を見守る義務があるのだ。
それは責務であり、何より絆だ。

死後の当麻紗綾

当麻は「全ての時間と空間に同時に存在していながら認識されない」存在であり、それは劇中で語られた無間地獄とは、個人的には少し違うと思っている。

つーわけで言葉だけでは説明しにくいので、図にしてみますた。

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はいどうでしょうか。
ソロモンの鍵発動~収束後、先人類は無間地獄に、人間たちは当麻が作った新しい世界に移動します。この時瀬文だけが旧世界の記憶を引き継いで移動する。本当にエンポリオ少年だわ瀬文。

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では肝心の当麻紗綾はどこに行ったのかというと、「旧世界でも新世界でも無間地獄でもあり、その全てでもない場所」なのである。おそらく作中でいわれる「無間地獄」はこの場所を指しているんだけど、果たしてこれが地獄かどうかっていうとなんともいえないかなーというね。

図を見ていただければ分かるが、当麻の位置というのはそれぞれの干渉不可能に独立した世界が「全て見える場所」なわけだ。まあ肉体という檻を失ったことで「ソロモンの鍵」が常時発動している・・・と言えなくもない。手は出せないんだけど。
ラストシーンで当麻と瀬文が手をつなぐことができたのは、この二人がこの世界を作った当事者であること、当麻は全世界を認識でき移動もできるが、瀬文は当麻を認識できるが他の世界を認識できないこと、まあ色々重なった条件のもとでの奇跡のようなもの。


この当麻紗綾の立ち位置、何かに似ていないだろうか。
そう、「神」である。

人々を救い、新しい世界を作り、それを静かに見守る女神。それがエンディング後の当麻紗綾だ。


気になるところ列挙

・根本問題として「なぜ当麻紗綾が選ばれたのか?」

・セカイたちは、世界をどこまで俯瞰できていたんだろうか。
ソロモンの鍵がなければパラレルワールドへの門は開かないのに「このバブルは」と言うあたり、矛盾?(この発言は複数の世界を行き来できてないと出ないと思う)

・餃子ロボはSPECホルダーだったということか。左手で呼べるのはSPECホルダーのみのはず。

・当麻の両親の話が結局未だはっきりしてない。

・ガイアの意志は「人類の存続」だったということでいいのか?

・プロフェッサーJの行動が意味不明。ニノマエクローン作りは何のために?卑弥呼とも接触していた意味は?「漸ノ篇」では肉体を伴っていた?

卑弥呼はいつから当麻の右手がソロモンの鍵だと知っていた?そもそも二人はいつの間に接触し、協力関係に?

・生きていた久遠望が一切話に関わらず。残念。



もうすぐコミック単行本も出ますしねー。それを読んで再考してみたいと思います。



追記…!

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出ましたので読んで符合合わせタイム!

・ユダのシンプルプランですが、「人間の肉体を借りたSPECホルダーを殺すことで一旦霊体として回収する」のが目的だった様子。
当麻のSPECを利用しての転生には肉体があってはいけないようだ。


・やっぱりテーマは「愛」と「絆」。卑弥呼は今の人類は欲に塗れているが「愛」を持つことも知っていて、潤も里子から「愛」を学んでいる。先人類は長い長い復讐の念から愛を失い、今の人類は欲に塗れながらも戦い生き続けた中で愛を知ったというところか。


ソロモンの鍵は「次元を超え冥界と現実界をつなぐ扉。パラレルワールドを一瞬重ねる力を持つため、結果として不可逆性を持つ時間をも支配することが可能、つまり時を遡り世界を再構築する」。
うぐぐ。もう少し細かいルールみたいなのを知りたい。冥界はパラレルワールドなのはいいんだけど、この書き方だとソロモンの鍵って冥界としかリンクしてないような。


さらに追記・・・!

こんなん書いてみました。
「SPEC結 爻ノ篇」批判的感想を「ジョジョ」を交えて - 「げ」の一歩 改

SPEC系まとめはこちらからどうぞ!
過去に書いた映画「SPEC」関連記事まとめ - 「げ」の一歩 改