心の雑草

「げ」と申します。心の雑草を抜いては肥料に変えていくブログ。

映画・ドラマ

司馬懿と義時

以前このブログで源頼朝(というか鎌倉幕府)と諸葛亮の比較をしてみたんだけど、今度は北条義時と司馬懿の比較をしてみようかなと思います。 いよいよ「鎌倉殿の13人」も最終回ということで、その直前にちょっとアクセントになるような歴史比較でもしてみま…

鎌倉殿の13人 第47回「ある朝敵、ある演説」感想

今回入れてあと2話ですか……。斗南藩―「朝敵」会津藩士たちの苦難と再起 (中公新書)作者:星亮一中央公論新社Amazon「朝敵」という単語で調べると会津藩がヒットしますが、そもそも朝敵というシステム?結構不思議で。 具体的なパワーではなく象徴的な権力とし…

鎌倉殿の13人 第46回「将軍になった女」感想

いよいよ北条義時にとってのラスボス・後鳥羽上皇との戦いが迫るといった感じでしょうか。 ただ今回のタイトル的には、そこまではいかずに北条政子が尼将軍として幕府の表のトップに立つところか。表に政子、裏に義時の布陣で後鳥羽上皇に挑む……的な。承久の…

鎌倉殿の13人 第45回「八幡宮の階段」感想

個人的な予想では、大筋としてクライマックスに承久の乱があるために「そこに至るまで」、つまり実朝が暗殺される事件などは意外とあっさり終わらせて、そこから承久の乱までをしっかり描くのかなあ〜なんて思っていたけど、むしろその源実朝をかなり分厚く…

鎌倉殿の13人 第44回「審判の日」感想

審判の日、ですか……。鎌倉殿の13人 完結編 NHK大河ドラマ・ガイド作者:三谷 幸喜NHK出版Amazon3代将軍・源実朝に下される審判は極めて重く哀しいものなわけですが、因果として考えるならば「鎌倉政権を朝廷に売り渡そうとした咎」といったところになる…

鎌倉殿の13人 第43回「資格と死角」感想

今回のような、同音異義語を用いたタイトルはちょっとセンス感じちゃったりして。大河ドラマ 鎌倉殿の13人 北条義時とその時代 (TJMOOK)宝島社Amazon4代目将軍候補となる人間の資格、それを継がせる3代目・源実朝の資格。 そんな将軍位継承のための動きの中…

鎌倉殿の13人 第42回「夢のゆくえ」感想

もうタイトルがちょっと悲しい意味にしか見えないというね。 源実朝の「夢」。歴史的にはそれは成就しないどころか、実朝は悲劇的な最期を迎えることも視聴者側としては知っているのがまあ辛い。鎌倉殿の13人 完結編 NHK大河ドラマ・ガイド作者:三谷 幸…

鎌倉殿の13人 第41回「義盛、お前に罪はない」感想

今回のタイトルは色々考えさせられるんだよねえ。一体誰の視点から見た「お前に罪はない」なのか。愚管抄 全現代語訳 (講談社学術文庫)作者:慈円講談社Amazon北条義時が誰にも明かさない本心が41話タイトルになっているのか。自分が最後の最後に罪を被るつも…

鎌倉殿の13人 第40回「罠と罠」感想

さて、そろそろ和田義盛との間にも溝が深まる北条。 和田義盛という人間がとても狡猾に罠を張るようなキャラクターとは思えないので、タイトルの「罠と罠」が示す2つの罠は誰のものを指すのでしょうね。北条義時と……?そもそも和田合戦に絡む罠の話ですらな…

鎌倉殿の13人 第39回「穏やかな一日」感想

さて、1週お休みを挟んでからの鎌倉殿。残り10話ほどになり最終章突入といったところでしょうか。鎌倉殿の13人 完結編 NHK大河ドラマ・ガイド作者:三谷 幸喜NHK出版Amazon当ブログでは触れてなかったけど、先週の出演陣が集まってのトーク番組もかなり…

鎌倉殿の13人 第38回「時を継ぐ者」感想

さて、いよいよ北条時政の退場回。とはいえここまでに去っていった人たちと違い、珍しく命は奪われない退場です。北条時政と北条政子―「鎌倉」の時代を担った父と娘 (日本史リブレット 人)作者:関 幸彦山川出版社Amazon実権は北条義時と政子に移り、時政の時…

鎌倉殿の13人 第37回「オンベレルンビンバ」感想

もう今回はこのサブタイトルの意味はなんなんだと、それに気持ちを完全に持っていかれております。鎌倉殿の政権を奪った北条時政: 畠山広忠に手を出し、政権を危機に追い込む作者:稲田達矢Amazonストーリー的には義時と時政の対決が本格化といったところでし…

鎌倉殿の13人 第36回「武士の鑑」感想

「武士の鑑」と言う言葉が指すのは、まあストーリーを考えると畠山重忠なんでしょう。 梶原景時もそうだったけど、なんというか散り際にこそ武士の武士性が滲み出ますね。鎌倉殿の13人 後編 NHK大河ドラマ・ガイドNHK出版Amazon周囲の人間がどんどん世…

鎌倉殿の13人 第35回「苦い盃」感想

時政とりくの子・北条政範の突然の他界から始まるっぽい畠山重忠への追い詰め。 今作では朝廷の工作によって消された政範ですが、それ自体が更なる鎌倉破壊工作の始まりにしか過ぎなかった……的な感じかな。畠山重忠-武者の世を創った漢-作者:田口 悠二郎郁…

鎌倉殿の13人 第34回「理想の結婚」感想

タイトル的には源実朝の結婚の話と、その背後で暗躍する後鳥羽上皇の思惑……って感じでしょうか。源実朝 「東国の王権」を夢見た将軍 (講談社選書メチエ)作者:坂井孝一講談社Amazonただ個人的に気になるのは、畠山重忠の動向ですかね。 既に前回の時点で、北…

【鎌倉殿の13人】善児という男を振り返ってみよう

前回の放送で善児が物語から退場。頼家よりも善児が話題になっている感じ、ドラマとして上手く動いていたなあと……特にここ数話の善児は色々考えされるキャラクターで、善児にフォーカスして振り返ると「義時の逆」だったのかなあなんて思います。NHK2022年 …

鎌倉殿の13人 第33回「修善寺」感想

タイトルからすると、修善寺に送られた源頼家がもう少し暗躍しそう。鎌倉殿の政権を奪った北条時政: ダークサイドに落ちた北条時政作者:稲田達矢Amazon一方で歴史的には、ここから北条時政の増長が加速していく。そんな暴走した時政を止めるのは息子の義時で…

鎌倉殿の13人 第32回「災いの種」感想

ついに比企能員が倒れ、鎌倉内部の権力は大きく北条に偏る流れに。 一方史実では、自分が倒れている間に全てが終わっていた比企能員の変に怒った頼家が時政討伐を御家人に命じるものの、誰も従わないという絶望的展開が待っています。源氏将軍断絶 なぜ頼朝…

鎌倉殿の13人 第31回「諦めの悪い男」感想

いよいよ比企能員の変に突入でしょうか。乱だったり変だったりして、調べても若干表記揺れあるんだけど。探訪 比企一族 増補新版 (鎌倉幕府設立の立役者 比企一族・真実探しの旅)作者:西村裕,木村誠まつやま書房Amazon吾妻鏡の記載をベースにすると、北条と…

鎌倉殿の13人 第30回「全成の確率」感想

今回のタイトルの意味はどう取ればいいんでしょうかね。全成の「何」に対しての確率なのか。この危機からの生存確率?NHK2022年大河ドラマ「鎌倉殿の13人」THE BOOK 2 (TVガイドMOOK 116号)東京ニュース通信社Amazon全成についてネットで調べると、結構ドラ…

鎌倉殿の13人 第29回「ままならぬ玉」感想

今週もタイトルが指す対象が誰なのか気になりますね。前回の「名刀の主」に関しても結構複雑だったと思います、個人的には。 「名刀・善児」の主は梶原景時から北条義時へと移る一方で「名刀・梶原景時」は主・源頼家の腕がない故になまくらと化したというか…

鎌倉殿の13人 第28回「名刀の主」感想

今回タイトルの「名刀」は何かのメタファーなんでしょうか。 「梶原景時」という刀の主人である源頼家なのか。それとも梶原景時が名刀の主なのか……もしかして善児が名刀で、それを上手く使いこなせていた景時が主ってこと?梶原 T-shirts ネイビー XS【梶原…

諸葛亮の合理性とは

最近は母ちゃんが録画している「三国志〜司馬懿 軍師連盟〜」という中国のドラマを観ている。 先日の放送で諸葛亮が亡くなり、まあそこまでのドラマの内容なり、今まで自分が書籍なりYouTubeなりで学んできた諸葛亮のイメージについて少し考えてみたいなと。…

鎌倉殿の13人 第27回「鎌倉殿と十三人」感想

源頼朝が亡くなり、いよいよ真の意味で「鎌倉殿の13人」がスタートします。鎌倉殿の13人 後編 NHK大河ドラマ・ガイドNHK出版Amazonとはいえ先週書いた通り、これから始まるのは13人による幕府運営ではなく、13人のドロドロの政争。 割と今作、鎌倉幕府…

【鎌倉殿の13人】頼朝亡き後の歴史を整理してみます

今週は選挙のために大河ドラマがお休み。 金曜日に安倍晋三氏が亡くなられたことについて、一度はいろいろ書いたんだけど、感情が揺れ過ぎていて理性でコントロールできそうにないのでやめました。思うことや考えることは大変たくさんありすぎるほどある、と…

鎌倉殿の13人 第26回「悲しむ前に」感想

タイトル的には今回で頼朝が他界するのかな? 「鎌倉殿の13人」としてはここからが本番なわけですが、歴史を多少調べるとここからまただいぶドロドロしていくんだよなあ……。源頼朝の世界 (朝日文庫)作者:永井 路子朝日新聞出版Amazonそんなタイミングで、 FG…

鎌倉殿の13人 第25回「天が望んだ男」感想

今年の大河は、各話のタイトルから色々考えるのが面白いですな。「天が望んだ男」は誰のことなのか……。源氏将軍断絶 なぜ頼朝の血は三代で途絶えたか (PHP新書)作者:坂井 孝一PHP研究所Amazon先日書いた源頼朝についての記事でも軽く触れたけど、鎌倉幕府の…

【鎌倉殿の13人】源頼朝を深読みする

まあドラマ内では、頼朝が自分の死期を悟ったから怯え、焦っているという答えがナレーションで出てしまっていたんだけど。執権 北条氏と鎌倉幕府 (講談社学術文庫)作者:細川重男講談社Amazon敢えて自分なりに作中の源頼朝という人間のことを色々考えてみたい…

鎌倉殿の13人 第24回「変わらぬ人」感想

こうやってドラマとして見てると、源頼朝は兄弟と仲良くできない運命というかなんというか。今回は範頼と決別するわけですし。源範頼 (シリーズ中世関東武士の研究 第14巻)作者:菱沼一憲戎光祥出版Amazon頼朝が特別そうかと思ったんだけど、ちょっと考えたら…

鎌倉殿の13人 第23回「狩りと獲物」感想

さて、曽我兄弟の仇討ちです。 歴史としては工藤祐経は曽我兄弟の目的通りに討たれ、頼朝も狙われるも御家人たちによって守られてセーフといったところ。柘榴坂の仇討中井貴一Amazon「仇討ち」で思い出すのが、何年も前になるけど映画館で観た「柘榴坂の仇討…